雑筆31 不愉快なニース③ 衆議院解散

私は、元々ノンポリ(nonpolitical、ノンポリティカルの略。政治運動に関心が無いこと、)です。ただ最近の政治を見ていると、このままでは日本はメチュクチャになってしまうと感じて関心を持つようになりました。ですから政治に詳しい訳ではありません。新聞も地上波も見ませんので、ヤフーニュースが専門です。知見のある人のコメントを参考にしています。日々のニースを見ていると、あまりにも「不愉快なニース」が多いです。これは、①国民に「不愉快なニース」なニュースへの抵抗力をつけるためか、②数が多すぎて考えることをあきらめさせるためか、③不祥事が少ないと目立ってしまうからか、④この状態を当たり前の状態(平常状態)にするためか。もし意図的でないのならば、腐りきっているということです。

・秋の衆議院解散・総選挙: 組閣が終わったばかりなのに、マスコミは解散のニュースだらけです。庶民の生活の苦しさなどそっちのけです。問題のすり替えのようです。これだけ岸田政権が不人気で、もし選挙をしたら「自民党」の議席が減ることが予想される中、落選の不安のある議員がいますから、普通なら解散はないとの意見もありますが、私は、99%今年中に解散すると思っています。そもそも岸田氏の関心事は、出来るだけ長く総理大臣にとどまることだけです。自民党議員や庶民がどうなろうと。知っちゃこっちないです。

岸田総理は、中学生から首相を目指した理由を問われ「日本で一番権限の大きい人なので」と答えています。そもそも「日本のため、国民のため」に何かをしたいとは1ミリも考えていない人です。権力を振るいたいだけの人です。息子の岸田翔太郎氏は、総理秘書官をクビになった後に「将来は外相を経験してから総理になるのがいいな」と言っていたらしいです。親が親なら子も子で、同じ発想です。世襲で将来は国会議員にはなれると思っています。

9/25の「現代ビジネス」の清水 克彦氏(政治・教育ジャーナリスト/大妻女子大学非常勤講師)記事では、「この先、待っていても、岸田首相には、支持率を好転させる材料がない。賃金の伸びを上回る物価高、マイナカードをめぐる問題に加え、11人も起用した初入閣組に関する問題、インボイス導入での煩雑さへの不満、防衛費や少子化対策で『増税』の反発が拡がれば、解散のタイミングを失くしてしまう」。「内閣を改造しても支持率は上昇しなかった。このまま、来年秋の自民党総裁選挙まで何もしなければ総裁としての再選は危うい。勝負に出るタイミングとしては今秋しかない」(自民党岸田派の中堅議員)。解散権は首相の大きな権限です。それを使わないはずがありません。先延ばしても、支持率が下がるのは目に見えていますから早めに使うはずです。清水氏の予想では、(1)10月31日(先勝)公示、11月12日(先勝)投開票。10月16日に召集される予定の臨時国会で、岸田首相の所信表明演説、もしくは代表質問だけ実施しての冒頭解散。(2)11月14日(大安)公示、1同26日(大安)投開票。基本パターンはこちら。10月中に経済対策を盛り込んだ補正予算を成立させてから解散。この場合、旧統一教会への解散命令請求に加え、「ほら、岸田首相が内閣改造後に語ったとおり、明日が今日よりも良くなるように補正予算も組みましたよ」が、政府・与党側の有権者に対するアピールポイントになる。

2019年に岸田文雄氏が首相に就く前に、テレビ番組で「首相になったら何をしたいか」と聞かれて、開口一番「人事」と答えています。「人事の岸田」を自認しているようです。人事で「謀略」を練るのが好きなのでしょう。何のための「人事」かと言えば、自分の地位を守るためです。そこには、政策などはありません。「日本のため、国民のため」などの考えも一切ありません。偉くなりたいだけの人です。そもそも首相になりたくてしょうがなかった人ですから、なんとか首相の地位を守ろうとします。今回の組閣もそのためです。

まず一番の基本戦略は「財務省の言う通りにする」です。ネットで「財務省の」まで打つと、上位のリストに「財務省の犬」や「財務省のポチ」が上がります。今回の内閣は、「増税内閣」「財務省内閣」です。財務省とのパイプのために、元財務省官僚の木原氏を、異例尽くしの人事で、閣僚経験者が就くことが多い幹事長代理に未経験ながら起用し、政調会長特別補佐との“二刀流”を担わせました。9/24の「スポニチ」の記事では、「皇居で帰国の記帳を済ませ、木原氏を招いた首相。週明けに表明する見通しの新たな経済対策の柱について協議したとみられる。木原氏は政調会長特別補佐も兼務。首相の意向を党内議論に反映させる狙いがありそうだ。1時間以上に及んだ“密談”。予算の裏付けとなる補正予算案の提出時期は明らかにしていないことから、対策を打ち出した上での早期解散も模索しているとされ、きなくさい話にも及んだとみられる。」とあります。9/22の新恭氏の記事「不審死事件の説明なし。官邸脱出に成功した木原誠二は、まだ“影の総理”を続けるつもりか?」では、「この人事は何を意味するのだろうか。幹事長の部下でもあり、政調会長の部下でもあるという立場。裏を返せば、木原氏にはどちらつかずの自由が与えられる。首相と党本部をつなぐという名目で、慣れ親しんだ官邸に出入りすることに文句を言われることもない。人知れず、岸田首相の“参謀”を続けられる。茂木幹事長、萩生田政調会長、ともに首相の座を狙っている。つまり来年秋の総裁選で岸田首相のライバルになりうる存在だ。そのもとで木原氏は情報収集ができるのである。この人事、岸田首相にとっては、ウルトラC級のアイデアではなかっただろうか」。代行と代理の違いは、「幹事長代行は、幹事長に代わって職務を遂行することが出来ます。幹事長代理は幹事長の指示を受けて活動する職務なので、それと比べても権限が大きく違います」。権限の違いはありますが、代行は「自民党役員名簿」には載っていません。ステルス人事です。

留任した鈴木俊一財務相は増税派として知られています。閣議後の記者会見で、防衛増税の開始時期について「柔軟に判断していく」と述べています。自民党から2024年の増税実施の見送りを視野に入れた提言が出ているのを踏まえ、25年以降の増税開始を容認する姿勢を示唆した。とあります。

次の戦略は、「競争相手をつぶす」です。記事では、

自民党は、党経理局長に二階派の林幹雄元経済産業相を充てる方針を固めた。与党関係者が21日明らかにした。経理局長は党の資金を管理する「金庫番」で、資金配分の権限を握る幹事長と同じ派閥から選ばれることが近年多い。茂木敏充幹事長体制では他派閥からの起用は初めて。岸田文雄首相が主導したとされ、党内には「ポスト岸田」に意欲を示す茂木氏に対するけん制との見方もある。林氏の起用で党の資金の流れを監視し、茂木氏の動きを封じる意図がある可能性がある。

首相は、今回の人事で茂木派の小渕優子氏を選対委員長に抜てきしており、来年秋の総裁選への意欲を隠さない茂木氏をけん制したとの見方があります。ただマスコミの報道を見ている小渕氏の選対委員長起用へ「どう思いますか?」などの世論調査を目にしますが、全閣僚に対して世論調査するのが公平だと思います。他の閣僚にも過去問題を起こした人がいます。「ドリル優子」をマスコミは標的にしているように見えます。岸田政権の支持率が悪いのを小渕氏起用のせいにしている記事を見ますが、的外れです。責任転換と茂木氏へのダメージを狙っているのだと言われています。

首相は、国民民主党副代表だった矢田稚子元参院議員を首相補佐官に起用した。首相補佐官は、首相の命を受けて内閣の重要課題などのうち、特定の分野に関する政策の企画や立案を手伝うとされています。昨年の参院選で落選しているため、あくまで「民間人」として起用したとの建前です。パナソニック組合は 慌てて矢田氏本人に連絡を取り、「周りに影響が出る。しかもそれが大きすぎる」と総理補佐官の就任を辞退するよう説得したが、矢田氏は応じなかったといいます。「今回、政府から直にパナソニックに連絡があって、矢田さんはパナソニックの社員として受けたということです。なので、連合としてはコメントしません」。岸田政権は、水面下で国民民主党との間で連立を視野に入れた交渉を行い、もし上手くいかなかったとしても、「野党の分断」が図れれば良いと考えていると見るのが自然です。2023/7、次期参院選への不出馬を表明しました。世代交代を理由に出身のパナソニックの労組が、次の参院選では矢田を推さないと決定したことが背景にありました。2023/9、国民民主党顧問を退任しました。今回の起用は、「矢田氏の25年参院選比例代表への擁立」や「それが実現すれば電機連合を完全に取り込める」や「パナソニックの活動は関西が中心で、日本維新の会の地盤と重なることから、自民幹部は、次期衆院選をにらみ、維新に抑え込まれている関西自民へのテコ入れには持ってこいの戦略」との記事もありました。

他にも、中央官庁でない大臣に女性を任命してイメージアップを図る。色々な対策を発表する官庁への就任ですから、首相への非難をかわすための弾除けのように見えます。さらには、補助金をばらまいて、業界からの支援と献金を得る。マスコミを使って「競争相手」の国会議員や組織の問題を取り上げる。最近は特に「日本維新の会」を狙い撃ちしているのかなと思うぐらい不祥事の記事が目につきます。問題はあると思いますが、「公平、平等の精神」で、すべての議員を同じ条件で洗いなおか、もっと問題になる議員がいるはずですのでそれを取り上げて欲しいと思っていますが、権力に忖度しているマスコミにそんなことを期待しても、空しいだけだと感じています。

人には各々「好き嫌い」があります。感性の違いもあります。その違いを「正しい、間違っている」と議論しても無意味です。例えば、映画を見るときは、私は評価をチェックします。評価5の人もいれば1の人もいます。平均4以上を目安にして観ますが、私の感覚とは違うと思う時もあります。昆虫全般は平気ですが、ゴキブリだけは寒気が走ります。昆虫差別だと言われても私の感覚ですからどうしようもありません。岸田総理の「冷酷そうな目」が苦手です。「凍り付いたような表情」が無理です。角があれば「般若のお面」に見えます。「情」を感じません。ネットでは「顔を見ると不愉快になる」との意見がありました。

人類の歴史を見ると、私利私欲の欲望でも、その人の努力や情熱や才能で、実現することはあります。しかし、その欲望が達せられた時には、転落する人生が訪れます。それは多分、「自然の摂理」か「神様の摂理」です。

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