雑筆26 不愉快なニュース ①

最近のニュースを見る、「庶民を不愉快な気持ちにする」のが政治家の仕事なのかと思うほど腹立たしい出来事が毎日のように頻発しています。ストレートに言うと「むかつき」ます。よくも毎日ここまで憂鬱な気分にさせてくれるニュースばかりを起こせます。思い出すのも気分が悪くなりますが、私は忘れっぽいので、自分のための備忘録としてまとめました。

・フランス視察 : 今井議員は“フランスの少子化対策や子育て支援などの視察や意見交換”を研修の目的と説明していました。 松川るい参院議員は自民党女性局に所属する38人でフランス視察に行ったと言っていたが、3泊5日のスケジュールが公開され、研修がわずか6時間であったこと。その中の一人に党員ではない娘が含まれていたことが発覚しました。これでは視察ではなく家族旅行です。松川氏は7月31日、自身のSNSで「費用は党費と各参加者の自腹で捻出しています」と公費での渡航ではないことを強調しています。ひろゆき氏はX(ツイッター)を更新して、松川氏が“自腹”としていることに「自民党には政党交付金として、税金が159億円投入されています。旅費が党費で支払わられている時点で自腹ではありません。フランス研修が自腹というのは明確にデマです」とつづった。党費の7割は政党助成金だ。自民党が「政党助成金から出してない」といっても、他の収入源との区別ができるものではない。自己負担分も、調査研究広報滞在費の可能性だってある。党費だって議員のお小遣いではありません。松川氏は「SNS上の発信について不適切なものがあった。多くの誤解を与えたことについて反省している」と投稿していますが、何が誤解かの説明がありません。「娘は外務省の職員に子守りをさせていたのか」「娘もファーストクラスに乗っていたのか」「松川さんは視察の1日目しか参加していなかったのか」「旅費に掛かった内訳を 自費30万円 党費20万円と説明しているが、往復のファーストクラスの費用や一流ホテルの宿泊費の費用はいくらだったのか」など、さまざまな疑問が出ています。

かつての身内の松川議員の選挙対策本部事務総長を務めた前大阪府議の花谷充愉氏からは、「松川るいさん!我慢できないので、言います。娘さんを党の費用でパリ。議員辞職すべきです。最低限、離党ですね。党費と税金に、娘さんの旅費を一部負担させたのですから発覚してから返すのは泥棒が捕まってから返すのと同じですよね」と投稿。「一刻も早く会見をやるべきです。彼女は女性局の局長で、今回の視察の責任者です。事実を説明する義務があります。もし会見できないなら、国会議員はもちろん、政治家には向いていないということです」と投稿している。政治家の一番必要の資質は、何を言われても動じない「メンタルの強さ」だと感じました。「エッフェル姉さん」の呼ばれ方は今後ずっと続いていくでしょうけど平気でしょうね。松川氏は「消費税は19.6%」を提唱していますから、間違った税金の使用分は返納してくれるのでしょうね。

たまたま同じ時期のニュースに、昔「あっぱれさんま大先生」に出ていた「かなこちゃん」の記事がありました。「シングルマザーになり、電気も水道も止まり、公園の草を食べたこともある」と言っています。はきはきした明るくて可愛らしい女の子で記憶に残っています。ヤフーコメントに、「私は仕事をしなければならないから、子供を夏休み中でも学童保育に行かせている」という母親の投稿もありました。たぶん同じような境遇で、子育てを頑張っている人はたくさんいると思います。わざわざフランスに行って「豪華の食事」をするより、こうした人たちの「話を聞いた方」が、絶対に少子化対策につながると思いますが、一緒に行った37人の議員がいても、誰もしないでしょうね。

その後、自民党の松川るい参院議員が、党女性局長の辞表を提出したことについて立憲民主党の小沢一郎衆院議員は事務所の公式SNSで「辞任で全てを闇に葬るつもり。痛くも痒くも無いはず。いつものこと。国民はいずれ忘れると。いくらかかったかも大使館に子供を預けた疑惑も全部有耶無耶にするつもり。自民党は変わらない。政権交代で膿を出すしかない」と痛烈に批判しています。「誰が言っているの」と思いますが、言っていることの筋は通っています。ただ政権交代できる政党が思い当たりません。新しい政党に期待したいです。「私はいじめられている。」と発言しているようですが、いじめられているのは国民ですよ。「他の議員も同じようなことをしているのに、なんで私だけ」と思っているのでしょう。局長を辞めるのは自由ですが、国民の疑問には答えてください。これで幕引きがされると、一緒に行った議員たちはホッと安堵するのでしょうね。今回の批判は、政権に対する不満を一手に引き受けているのでしょうけれども同情する気持ちには全くなれません。ちなみに松川氏は「政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会」委員らしいです。なにかのギャグですか。

・ブライダル補助金 : 「エッフェル姉さん」の次は「ブライダル姉さん」ですか。自民党の森まさこ参院議員がXに投稿した「ブライダル業界への補助金事業」の進捗報告で、「議連の要望が叶い新設されたブライダル補助金の第一次、第二次公募の結果について報告を受け、夏の概算要求に向けた対応も説明を受けました。」「経産省のブライダル担当からレクを受けました。少子化議員連盟(私が会長)で要請した結果、新設されたブライダル担当。しっかりブライダル業界振興に取り組んでもらいたいです。」ブライダル補助金が、あたかも少子化対策の一環といわんばかりの投稿に、少子化対策になってない。国民の出産願望を高めることには繋がらない。と批判されています。そもそもブライダル補助金は少子化対策とは全くの無関係で、正式名称は「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業」で、経産省が2022年度第2次補正予算に12億円を計上。事業目的として、コロナ禍を契機に国内の事業環境が変化したブライダル産業の「インバウンド需要獲得による持続的発展とともに、地域を含めた我が国経済への波及を目指す」と掲げています。要するに、ブライダル補助金は少子化対策ではなく、関連業者を支援する制度ということです。「森さんは少子化議連だけでなく、婚活・ブライダル振興議連にも所属しています。業界の要望を聞き、役所に働きかけてきました。さらに批判を招いているのは、森氏がブライダル企業と“蜜月”関係を築いていることだ。森氏が代表を務める政党支部は、21年4月30日付でブライダル大手「テイクアンドギヴ・ニーズ」から100万円を受領。業界紙「ブライダル産業新聞」のHPには、森氏と同社会長の野尻佳孝氏の対談記事がアップされており、森氏の「結婚式をする二人への補助金、式場への支援、税制優遇なども含めて、新しい支援の形を作っていきます」という発言が掲載されています。これって庶民感覚では「利益誘導」に対する賄賂ではないでしょうか。

2023年度概算要求には「ブライダル産業構造転換等促進事業」という補助金3億5000万円が盛り込まれています。同補助金の使途の一つにはこのように記載されている。「結婚式専門式場が平日の遊休資産活用と費用回収の平準化を目的に、シェアオフィス等の新事業を展開するべく、施設改装のための設備投資を実施」。この経済産業省が立案した補助金は、結婚式場という箱物装置産業を別の業態に転換しようとするものであり、もはや「結婚」というコンセプト自体が崩壊しています。ここまでくると、ブライダル産業支援どころか、ブライダル産業廃業支援です。少子化対策とは全く関係がありません。

作家でジャーナリストの門田隆将氏は「私達の税金は国民の為でなく特定の業界の為に消えていく。ブライダル補助金とは、外国人に日本で挙式して貰う〝業界の為の〟制度。前代未聞のアホな制度。だが森まさこ総理補佐官はブライダル利権で献金ゲット」などと自身のXで発信した。業界大手から自身が代表を務める選挙区支部に100万円の献金を受けていることにたいして、 元内閣参事官の高橋洋一氏は「これいいのかねえ。政策で推すのはいいとしてもカネが絡むと不味いよ。」「これ、贈収賄にならない?補佐官の職務権限とカネはバッチリだが。」と投稿した。 立憲民主党の小沢一郎衆院議員は「自民党少子化対策議連が進めるブライダル補助金は、結婚式場ビジネスにおけるインバウンド需要獲得支援が、少子化対策に繋がる訳がない。結局は自民党利権。岸田政権の異次元に駄目な少子化対策により自民党のお友達だけに税金が流れ、人口減少は加速していく。政治を変えないと国は利権に潰される。デジタル化や少子化対策、温暖化対策と称し、日々無駄なことに湯水のように国民の血税が使われていく」と投稿した。タレントのフィフィさんは、「少子化対策を考えた結果が、ブライダル補助金らしい。ウエディング業界に税金がジャブジャブ流れていくね~これも利権かな。そもそも結婚費用すら補助金に頼るカップルがいたらそれはそれで心配になるわ。本当に日本の政治家ってズレてるよね。意地でも減税はしないのに税金の無駄遣いばかり思い付く」と自身のXに投稿した(私は、たまにフィフィのYouTubeを見ています)。ネットでも、補助金=公金横領の口実と化しています。ブライダルを促進したいのなら結婚披露宴の会場費などに軽減税率を適用するとか、減税の方向でやって下さい。子育て支援と言うならオムツなんかも当然軽減税率対象になってなければならない。それも2%などと言う微小な額ではなく無税と言う国がたくさんあります。などと投稿されています。森まさこ参院議員はそれらの批判にはだんまりです。やり過ごすつもりなのでしょう。少子化対策なら、子育て世代が安心して子育てに専念できるように、保育士や介護士に対しての待遇改善やサポートなどを充実させた方が、はるかに「子育て支援」になります。議員は、利権につながる業界には手厚いですが、利権につながらない政策に対しては冷たいですね。

・議員宿舎 : 東徹参院議員(維新)が理事を務める参院議院運営委員会は2023年2月27日、麹町宿舎南棟の家賃9万2210円を、4月から2568円下げ、8万9642円にすると決めた。経年劣化で5年ごとに家賃が下がる国家公務員宿舎の規則に準じた見直しだという。東氏は、「物価高で暮らしが大変な時に、ただでさえ安いのに、もっと下げるなんておかしい国民感覚からも値下げは受け入れられない。でも、反対したのは僕だけだった。周辺の家賃相場からもそぐわないと抵抗しました。」「そういうルールだから」と理事会で『賛成多数』で押し切られた。理事は僕を含めて与野党の計9人いるが、会派として賛成したということ。結局、議員は自分たちの既得権を守り抜きたいのだろう。もともと設定した家賃自体、ありえない額です。住宅関連情報サイト「アットホーム」でも、麹町駅周辺の2LDK〜3DKの相場は30万〜40万円台で推移し、2月は約52万4000円にはね上がった。昨年も東京・赤坂の衆院議員宿舎の家賃が値下げされ、世の反発を生んだ。政治ジャーナリストの泉宏氏は「国会で議論するべき案件だ。それを委員会で決め、知らんぷりして既得権を享受している。こんなバカな話はない」と批判。全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士も非常識な永田町の常識がまかり通る状況を危ぶむ。「こんなことがあっさり通るなら、人々は政治不信に陥る。政治への無関心を招き、政治参加の意欲をそぎ、まともな議論も成り立たなくなる。結果的に民主主義を窒息させる」。

議員の意識、考えていることはこの程度なのだとよく分かります。「泥棒を取り締まる法律を、泥棒に作らせても意味がない」と言います。そもそも国会議員の歳費や各諸手当の支給額などを議員自体が決めるのはおかしいです。自分たちの利権に関わることには、政党に関係なく、ほとんど全党一致で可決されます。与野党の対立関係なんて見せかけです。野党もちゃんと利権の御裾分けはもらっている気がします。他にも大手メディアではほとんど取り上げられませんが、政治家に関する疑惑と不祥事だらけです。最近の記事の一部抜粋です。

・自民党の木原誠二官房副長官の夫人が「前夫の死に関わり、木原氏は再捜査に圧力を加えた」という疑惑報道を続けており、木原氏はそれに対して会見などで反論することなく、「事実無根。報じれば訴える」という「通知書」を司法記者クラブに送り付けただけで沈黙してきた。しかし立憲民主党の公開質問状に対し「当該報道については既に刑事告訴した」と回答。これと連動するように警察庁は立憲民主に「事件性はなく官邸からの接触はなかった」と完全否定。さらに文春報道に信憑性を与える証言をした佐藤誠元警視庁警部補については、「地方公務員法違反(守秘義務違反)で立件せよ」という動きが警視庁内で活発化している。これって企業の不正の内部告発に対する圧力と変わらないように思えます。事実関係は不明ですが「日本という国は法治国家ではなくなったのか? 政治家は不都合を権力を使って覆い隠そうとする。警察は内部関係者の不都合を覆い隠そうとする。今回の木原疑惑事件は政治家と警察の二つの圧力が働いている二重不当圧力疑惑事件だ。」との投稿もあります。

自民党の秋本真利衆議院議員が東京の風力発電会社側から多額の資金提供を受けていた疑いがあるとして、東京地検特捜部は収賄の疑いで秋本議員の事務所などを捜索し、強制捜査に乗り出しました。特捜部は秋本議員の国会での質問などから資金提供は国会議員としての職務に関する賄賂に当たる可能性があるとみて捜査を進めているものとみられます。関係者によりますと、秋本議員は政府が導入拡大を目指している洋上風力発電をめぐり、東京 千代田区に本社がある風力発電会社「日本風力開発」側から多額の資金提供を受けた収賄の疑いがあり、会社側から提供された資金はおよそ3000万円に上るとみられています。賄賂は競馬馬の購入資金に充てたようです。

維新・馬場伸幸代表が、認知機能が衰えた80代女性理事長を外して“資産15億円”社会福祉法人 疑惑の乗っ取り疑惑。問題の社会福祉法人は、大阪府堺市で4つの保育園を運営する社会福祉法人「ドレミ福祉会」。西侑子氏(仮名)が1980年に設立。法人登記簿によれば、現在の資産総額は約15億7000万円に及ぶ。馬場氏は2017年から同法人の業務執行理事に就任していた。他の理事とは異なり、法人の業務執行権限を持つ、事実上のナンバー2だ。ところが、西氏と60年以上の付き合いがあるドレミ福祉会の元理事A氏ら関係者の間で、馬場氏が認知症の症状が進んだ西氏の財産を私的な形で管理しているとの疑いが浮上しています。

・鳥取県議会の松田正議員。3期、米子市選挙区、県議会自民党が2022年度に政務活動費で県内ホテルに66泊(鳥取市65泊、三朝町1泊)した問題で、松田氏が宿泊分の政活費を返納する考えを示した。活動記録に不備があり、宿泊が必要な議員活動だったとの証明が十分にできないことが理由。議会事務局によると返納額は、宿泊費と関係する交通費を含め、約41万円になるという。

・中山真珠静岡県議の無免許運転が発覚。免許の失効に気付いて運転免許センターに行った帰りも、自ら車を運転していたとみられることが新たに発覚。中山県議は所属していた会派や支援者などに対し、虚偽の説明をしていた可能性。8月8日の会見では、議員を続ける意向を示していましたが、その後体調不良を訴え「9月30日までの休養を要する」との診断書を県議会に提出。東京都議選の期間中に無免許運転で人身事故を起こし、辞職勧告決議を受けた木下富美子議員(元都民ファーストの会)を思い出します。

岡山県の倉敷市議会議員・塩津学容疑者が恐喝未遂の疑いで逮捕。2019年に音楽イベントの開催をめぐり、主催者の男性(37)から300万円を脅し取ろうとした疑いがもたれている。被害男性は2019年6月、塩津容疑者から「暴力団とも、わしが話しとるからイベントができるんじゃ。暴力団対策費もあるから、小遣いくれえよ。300万くらいくれえよ。」こう脅されたといっています。反社と変わりないですね。

ここに挙げたものは、政治家と官僚たちの壮大なムダ使いと不祥事の氷山の一角です。実際には表に出ていない無駄遣いは、何十倍、何百倍、何千倍以上あるはずです。税金は、政治家や官僚にとっての財布やATMなのだろうと感じています。政治家と官僚は、税金をまるで自分のお金のように好き勝手に引きだして使っています。足りなくなれば増税すればいいだけと考えています。「むかつくニュース」が日々加速度的に増えていきます。書ききれませんがこれ以上は滅入りますので精神安定のために、今回はここまでにしておきます。

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