プロジェクトマネジメントの原理原則2 プロジェクトマネジメントの概要1

・PMBOK第6版の構成 : PMBOKはプロジェクトを「立上げ」「計画」「実行」「監視とコントロール」「終結」の5つのプロセス群に分けています。そしてプロジェクトに必要な知識を10の知識エリアに分けています。統合マネジメント「プロジェクトの多種多様な要素を整合が取れた型で実行する」。スコープ・マネジメント「全ての作業、物理的要素を過不足無く包含して管理する」。スケジュール・マネジメント「所定の期日までに完成するように計画・管理する」。コスト・マネジメント「所定の予算内で完成するように計画・管理する」。品質マネジメント「生成された基本的ニーズを確実に充足する」。資源マネジメント「活動に必要な資源を獲得し人材が最も活用される組織を作り維持する」。コミュニケーション・マネジメント「諸情報をタイムリーな生成、収集、配布、保管、廃棄する」。リスク・マネジメント「内在するリスクを特定し分析し、その対応策を策定する」。調達マネジメント「遂行主体の外部からの製品または役割を調達する」。ステークホルダー・マネジメント「ステークホルダーの期待と影響度を分析し特定する」。そして全体を49の詳細なプロセスに分けています。「立上げ」2、「計画」24、「実行」10、「監視とコントロール」12、「終結」1のプロセスがあります。10の知識エリアの計画プロセス群にはすべて「・・の計画」のプロセスがあります。知識エリアの方針や基準を決めるプロセスになっています。全プロセスのうち約半分が「計画プロセス群」にあることは、計画の重要性を表しています。日本の諺の「段取り八分」にも通じます。その計画のプロセス群の中で、特にプロセスが多いのは、「スコープ・マネジメント」4、「スケジュール・マネジメント」5、「コスト・マネジメント」3、「リスク・マネジメント」5です。欧米では、計画段階でリスクを考えることが常識です。日本は「リスク」を軽視していると感じています。過酷な歴史を経験してきた民族とそうでない民族の差です。リスクの話をすると、昔は「縁起でもないことを言うな」みたいな人もいました。言霊信仰なのかもしれません。言葉にしなければ問題が起きないのならばいいのですが、そんな訳はありません。むしろ起きてから「想定外」とか言って慌てるだけです。何の想定もしていないのに。グローバルな時代に、日本独独特の感覚でリスクに対応することは、予想外のトラブルに巻き込まれたり、企業の存続が危うくなったりすることが起きます。
・プロジェクトとは : プロジェクトの最も普及している定義は「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期的な業務」です。独自(unique)とは「プロジェクトを立ち上げようとしている組織で以前に行ったことのない要素が含まれている。有期的(temporary)とは「実施する計画に明確な始まりと終わりが存在すること。終わりはプロジェクトの目標が達成された時点か、プロジェクトが中止された時点」です。所産 (Result)とは「プロジェクトマネジメントのプロセスと作業を実行して得られるアウトプット」です。自身の仕事を考えたときに、ほとんどが「独自性、有機的」があり「何らかのものを生み出している」活動ではないでしょうか。プロジェクトの対義語は「定常業務(Routine work)」です。定常業務とは「常に内容が同じで継続的な日常的な業務」です。これからの時代はAIの進歩によって定常業務の多くはコンピューターに移行されていきます。ビジネスにおいてプロジェクト的な仕事の重要度がますます増していきます。
・プロジェクトマネジメントとは : プロジェクトマネジメントとは「プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツール、および技法をプロジェクト活動へ適用すること」です。従来のプロジェクトでは「当初予定していた品質・予算・納期(QCD)を順守できた」が達成されれば成功と考えられてきましたが、近年のプロジェクトの成功の考え方は、「QCD」が達成されても、お客様が満足しなければ、事業の発展に貢献できなければ失敗プロジェクトだと考えられるようになっています。成功のハードルが高くなってきました。

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