新年あけましておめでとうございます。今年が皆様にとっても素晴らしい年になることを祈念しております。
ここまでで「最終成果物」の詳細が決まり、それを作るための活動も明確になりました。ですから品詞管理の内容を決めることができます。「品質マネジメント」は、プロジェクトのニーズを確実に満足させるために、品質方針、品質目標および責任者を定めるプロセス群です。「品質マネジメント」の計画プロセスは「品質マネジメントの計画」です。PMBOKでは品質とは「一連の固有の特性が要求事項を満たしている度合い」と定義されています。品質マネジメントでは、顧客満足、検査より予防、継続的改善、経営者の責任の4点の重要性を挙げています。PMBOKの品質マネジメントの基本的なアプローチは、品質などの規格やガイドラインとの整合性を図っています。プロジェクト品質マネジメントでも、一般的な品質管理と同様に、結果を検査して改善することより、予防が重視されます。品質の成果は、プロセスの管理によって生み出されます。
品質マネジメントの計画 : どの品質規格がプロジェクトに関係するかを特定して、どのように順守するかを文書化します。品質の基準や、実行、管理の方針は、プロジェクト独自で決めずに、母体組織の管理方針や質管理の国際標準モデルである ISO9001、品質や安全に関する法律に従います。品質管理に関しては、組織の品質管理部が担当するケースもあります。品質管理の技法として3種類あると考えています。1つは、部品や製品などのものがあり、検査や測定が可能なものの管理。2つは、マニュアルやカタログや完成図書(工事完成時の検査に際して提出する、契約書、施工計画書など)のように、ものはあるが測定できないものの管理。ソフトウェアもソースコードを見ても品質チェックはできません。3つ目は、サービスなどものがないものの管理です。日本は製造業が強いと言われています。QCなどの品質管理には強みがありますが、日本のGDPの約7割、国内の総従業員数の8割近くサービス業が占めている中、測定して品質管理できない領域が増えています。測定できるものと、出来ないものでは品質管理の技法が違います。1つ目の測定できるものの品質管理は、テストや検査でデータに基づいて不良率や誤差を判断します。デミングのQCで代表される手法です。測定できないものの品質管理は、審査やレビュー(評価)です。ものはあるが測定できないものの品質管理をどの単位で見るかですが、通常は、WP(ワークパッケージ)で作り出す、「要素成果物」単位で見ます。例えば、WP「カタログを作成する」の要素成果物は「カタログ」です。WP「要件定義を行う」の要素成果物は「要件定義書」です。例えば、カタログの成果物の品質が「分かりやすいデザイン」だとした場合、その成果物の品質を担保するためにプロセスで品質を確認します。「社内レビー2回」⇒「社内審査承認」。「要求事項確認書」の成果物の品質が「顧客の要求事項のカバー」の場合、「プロジェクト・メンバーで確認」⇒「顧客の承認印」のように、「要素成果物」の品質基準を担保するために「プロセスの品質基準」を決めるやり方です。「WP(ワークパッケージ)」「要素成果物」「成果物の品質基準(指標・目標値)」「プロセスの品質基準(指標・目標値)」を一覧表にまとめたものが「品質管理基準書」です。サービスのようにものがないものは「業務マニュアル」で標準的な活動の定義と実行とチェックになります。
・「コミュニケーション・マネジメント」と「ステークホルダー・マネジメント」は、人とのやり取りの知識エリアですので、プロジェクト活動の全過程に関わります。
「コミュニケーション・マネジメント」は、プロジェクト情報の生成、収集、配布、検索、廃棄等を適宜、適切、確実に行うプロセス群です。「コミュニケーション・マネジメント」の計画プロセスは「コミュニケーション・マネジメントの計画」です。
コミュニケーション・マネジメントの計画 : テークホルダーが求める情報ニーズを定め、コミュニケーションへの取り組み方や計画を文書化します。文書作成、文書管理の方法、連絡に使うべきソフトなどのルールは母体組織の規定に従います。プロジェクトで決める内容として「伝達の書式、詳細さの度合い」「情報配布の責任者」「情報の受信者、配布先」「使用する方式と技術」「コミュニケーションの頻度(例:毎週)」「プロジェクト期間を通じて、計画書の更新、改善方法、管理番号」などがあります。プロジェクトの会議は、毎週月曜日午前中のように定例で決めます。必要がない時には中止します。最近は、ITプロジェクトのシステム開発の訴訟が増えています。証拠として「議事録」の重要性が増しています。議事録は「誰がいつまでに記入し、どのように配布し、全員で確認の上、誰が承認するか」をあらかじめ決めておきます。
・PMBOK第4版までは「ステークホルダー」に関する記述は「コミュニケーション・マネジメント」の中らかにありましたが、PMBOK第5版から独立した「ステークホルダー・マネジメント」の知識エリアになりました。人の位置づけの重要度が増した影響かもしれません。
「コミュニケーション・マネジメント」の「誰が、誰に」のような人に関することが独立して「ステークホルダー・マネジメント」になりました。ステークホルダーの期待と影響度を分析し、プロジェクトに影響を及ぼす又は影響を受ける人々、グループ、組織を特定するために行います。「ステークホルダー・マネジメント」の計画プロセスは「ステークホルダー・マネジメントの計画」です。
ステークホルダー・マネジメントの計画 : ステークホルダーのニーズや関心度、プロジェクトの成功に及ぼす影響度についての分析に基づき、プロジェクト全体を通して、効果的に関与してもらう対応戦略を文書化します。「主要なステークホルダーの要望や最新の関与度」「ステークホルダーからのコミュニケーション要求事項」「ステークホルダーに伝えるべき情報、配布情報の書式、詳細度、配布する時期と頻度」などを明確にします。そしてステークホルダーの懸念や要求にどのように対応するかを決めます。
