第4章 官僚たちの生存戦略。・「女性官僚の増加という環境変化」。本省の課長・室長相当の監理職のうち、女性の割合は2018年で4.9%と10年間で2.5倍に増えた。そのことが「官僚同士の結婚」という新しい選択肢を生むことになった。・「強欲すぎる定年延長」。官僚同士で結婚すれば、世帯年収は30代で2000万を超える。しかも官僚は首にならない。この高収入をずっと引っ張れば、とてつもない生涯年収が転がり込んでくる。まず打ち出したのは「国家公務員の定年延長」だ。国家公務員の定年年齢引き上げは、2023年4月に施行された「国家公務員法等の一部を改正する法律」ですでに始まっている2024年度から61歳、2026年から62歳、2年ごとに1年延長されて、2032年度から65歳になる。公務員優遇の1つは、定年後の賃金低下が小さい。管理職の給与は、61歳以降も7割が支給される。もう1つの優遇は、多様なライフスタイルが選べる設計になっている。60歳で辞めることも、短時間勤務員として再雇用されることも可能だ。しかもその時の給与は、労働時間の減少分を減額されるだけ。65歳で退職した場合、60歳以降勤務した5年分も加算される。お手盛りというか強欲すぎる。・「国家公務員の給料を高くするカラクリ」。国家公務員の平均年収は公表されていないが、2023年8月の全職員の平均給与月額は、41万2747円になっている。この統計には残業代が含まれていない。内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与(2022年版)むによると年間賞与が4.4か月分となっているため、国家公務員の平均年収は約677万円になる。一方、国税の2022年分「民間給与実態統計調査」によれば、民間の平均年収は389万6000円だから、国家公務員の方が74%も高い。国家公務員の給与を決める際には、事業所規模50人以上の正社員だけを選んで給与水準を調査し、そこに合わせる仕組みになっている。事業所というのは、支社や営業所のような組織だ。企業としては相当大きな組織だ。つまり公務員の給与水準は、大企業の正社員と同じになっている。・「自動的に給料が20%増える仕組み」。官僚が自分の給与を上げようとする取り組みは「地域手当」でも行われる。地域手当は、大都市勤務者のみに支払われる。7段階に分かれ東京23区が適用対象の1級地支給率は20%になる。つまり東京の勤務者は自動的に20%給与が増える。・「円滑な労働移動というまやかし」。政府は「リスキリング」を推進するというが、甘い言葉に乗って会社を辞めた中高年は、非正規社員として低賃金労働になる。1986年の非正規比率は約20%だが、近年は40%と倍増している。非正規社員の時給は正社員の半分だ。一方で公務員はなにが起きても、従来の処遇が守られている。・「定年延長が始まった途端に」。2023年10月18日に、政府は国民年金の保険料納付期間を現行の40年から5年延長して45年間とする案を議論する方針を固めた。私は国民年金の保険料納付期間5年延長には官僚の狡猾さが潜んでいると考えている。65歳まで、国民年金保険料を払い続けなければならない人は、無職の人、自営業やフリーランスの人、パートタイマーの人に限られる。厚生年金に加入するフルタイム労働者は、厚生年金保険料の中に基礎年金相当が含まれているから、国民年金をはらう必要がない。国家公務員の定年が60歳だったときには、国民年金保険料の期間延長を一切口にしなかったのに、定年延長が決まったとたんに延長を言い出した。国民年金の月額保険料は、2024年現在1万6980円。夫婦二人だと3万3950円。5年間で、負担総額は約200万円。定年後の無収入の夫婦には、大きな負担となる。・「異次元少子化で日本が消える」。2023年12月、政府は岸田総理の方針に沿った「こども未来戦略」を閣議決定し、2024年6月には関連法案が可決・成立した。政府は、少子化対策の実施に新たに3兆6000億円の財源が必要であり、既定予算の活用(1兆5000億円)や社会保障の歳出改革(1兆1000億円)、医療保険に上乗せされる「子供、子育て支援金制度(1兆円)で確保する方針を示した。とてつもない国民負担は避けられない。にもかかわらず、官僚たちは、ほとんど役に立たない「自分たちが有利になる制度」を次々に導入する一方、本当の少子化対策になる改革を一切導入しなかった。・「少子化の本当の原因は何か?」。人口学では合計特殊出生率が2.1を下回ると、人口の再生産が可能な出生率が得られないことが知られている。日本の2023年の合計特殊出生率は1.2で、少子化が進んで当然の状態になっている。合計特殊出生率は次の3つの要素で決まることが分かっている。①平均初婚年齢。②完結出生時数(一人の女性が一生の間に産む子供の数)。③生涯未婚率(統計的には50歳時の未婚率)。1985年から2020年までの変化は、女性の平均初婚年齢は、25.5歳から29.4歳へと晩婚化しているが、直近の9年間は進んでいない。完結出生時数は、1987年の2.19から、2021年には1.9となっている。若干低下しているが、結婚すればほぼ2人生んでいる。それではなぜ少子化が進んでいるのか。答えは明らかだ。女性の生涯未婚率が1985年の4.3%から2020年には16.4%に劇的に上昇した。男性はもっと極端で、1985年の3.9%から、2020年には25.7%に上がっている。つまり少子化の主因は「結婚しない」ことなのだ。・「しない。ではなく、できない」。国土交通省が「平成22年度結婚・家族形成に関する調査報告書」によると、20~30代む男性の、年収800~1000万円の既婚率は、44.0%だが、年収100万円台は5.8%、100万円未満は1.3%になった。労働政策研究・研修機構の2014年の報告書では、20代後半男性の既婚率は、年収150~199万円が14.7%に対して、年収500~599万円だと53.3%に跳ね上がった。非正規社員の平均年収は170万円だから、ほとんど結婚できないのだ。労働力調査によると、1984年の非正規社員比率は、15.3%だったが、2023年には37.1%に劇的に上昇している。平均年収は170万円の非正規社員が爆発的に増えたのが、少子化の本当の原因だ。しかし、官僚たちが作った異次元の少子化対策には、格差縮小の施策は一切ない。そのすべてが「子育て支援」だった。・「子育て支援で恩恵を受けるのは誰か?」。2023年6月13日、こども未来戦略会議が「こども未来戦略方針」を発表した。今後3年間に集中的に取り組む「こども・子育て支援加速プラン」とて4つ掲げた。①ライフステージを通じた子育てに係る経済的支援の強化や若い世代の所得向上に向けた取り組み。②全てのこども・子育て世帯を対象とする支援の拡充。③共稼ぎ・子育ての推進。④こども・子育てにやさしい社会図栗のための意識改革。この方針にとって児童手当が拡充することになった。これまでの児童手当は、2歳でが月額1万5000円、3歳から中学までが月額1万円が、2024年10月からは、給付金額は変わらないものの、支給期間が高校まで延長され、第三子はこれまでの1万5000円から3万円になった。そして一番大きな拡充は所得制限の撤廃だ。共稼ぎ世帯で子供が一人の場合は、年収833万3000円で減額、年収1071万円で支給停止になっていたが、それを撤廃した。児童手当拡充で大きなメリットを受ける階層がある。それは高所得者層だ。例えば、年収1000万円世帯では、子供が1人で117万円、3人だと694万円もの手取り増となる。いままで所得制限で受け取ることができない児童手当を受給できるようになったからだ。年収1000万円を超えるサラリーマンは、国税庁統計によると7%しかいない。霞が関で働く官僚は、30代課長補佐でも年収1000万円ある。児童手当拡充で最もメリットを受けるのは、政策立案者の彼らなのだ。・「パワーカップル、恵みの雨」。2023年4月から、出産一時金の給付額が42万円から50万円に引き上げられた。さらに2026年度をめどに、出産費用に健康保険を適用されることが検討されている。異次元の少子化対策における官僚のお手盛りは枚挙に暇がない。政府はすでに、ベビーシッターを雇う時にまで補助金を出している。最大月額5万2800円の補助がすでに出されている。パワーカップルにとっては恵みの雨だ。一方、専業主婦世帯で、女性が自分で子育てしている場合には、一切補助がない。他にも官僚のお手盛りと言える政策が、夫の育休推進だ。制度を利用して育休を取得した場合、給付の80%が支給される予定だ。3兆6000億円の少子化予算では、何故か共稼ぎ世帯優遇の子育て支援だけが拡充されていく。・「官僚による「専業主婦イジメ」。厚生労働省は2024年7月30日に、遺族年金の見直し案を社会保障審議会の部会に提示した。2025年の通常国会に制度改正の関連法案を提出。現行の厚生年金制度には、専業主婦の妻が夫を亡くした場合、厚生年金の4分の3を妻が受け継ぐ遺族年金制度がある。遺族年金の給付は生涯続けられる。その制度を、夫を亡くした時の年齢が759歳までの場合は、遺族年金の給付を5年で打ち切るようにする。つまり64歳で遺族年金が打ち切られる。専業主婦世帯だった官僚のライフスタイルが共稼ぎに移行すると同時に、専業主婦世帯を弾圧するようになった。官僚たちは、国民にとって出なく、自分たちにとって「最善の戦略」を取るようになった。・「仕事の楽しさを奪うトップダウン経営」。働き方改革関連法が2019年4月から施行された。改革の第一は有給休暇の取得促進。10日以上の年次有給休暇が付与される労働者は少なくとも5日間は有給休暇を取らせなくてはならない。もう1つは残業時間規制だ。残業は原則月45時間、年間360時間以内、繫忙期でも100時間未満の上限が設定された。これは仕事に生きがいを見いだせなくなった官僚の「仕事がつまらないから早く家に帰ったり、休みを取ったりしたい」という本音が隠されているのではと考えている。・「頭のなかだけで考えた政策 」。働き方改革は、経済効率を大きく低下させる「実害」をもたらしている。
第5章 なぜ官僚の政策は失敗するのか?・「日本が正式決定した首都機能移転」。1990年11月7日に、衆参両院で首都機能移転の決議がなされた。1992年12月10日に「国会等の移転に関する法律」が成立した。この法律に基づいて国会等移転審議会が設置され、1999年12日20日には答申をまとめた。2000年5月18日に再び決議を行ったが、これ以降国会は動きを止めてしまう。1990年の東京都の人口は1186万人だったが、2024年5月には、1417万人と、約20%増えている。・「東京に迫りくる危機」。首都直下地震を起きる可能性を政府は「今後30年以内に7割の確率」としているが、それは明日起きても不思議でないということだ。・「首都を危機から回避させる秘策」。首都機能移転の送りの原因の1つが官僚にあると考えている。官僚のほとんどが東京の住人だ。いまや準富裕層になった彼らにとって、首都移転を進めるメリットがない。・「なぜ、原発再稼働なのか」。安倍政権時代の2018年7月に閣議決定した「第5次エネルギー基本計画」は「可能な限り原発依存度を低減する」との表現を繰り返した。菅義偉政権下の2012年10月に閣議決定した「第6次エネルギー基本計画」では、原子力をベースロード電源と位置付けた。岸田政権が2025年3月の「第7次エネルギー基本計画」では、脱酸素電源として、「原発の最大限活用」を掲げ、新・増設まで踏み込む。最終処分場の立地は地盤が安定していることが絶対条件だが、2023年10月に地学の専門家ら300人余りが「日本に適地は存在しない」とする声明を発表した。・「太陽光発電に政府が冷淡な理由」。私は電力供給を太陽光発電によって、家庭や企業が自給自足して、電力会社は補完する方法が一番良いと考えている。メリットは①コストが5分の1に下がる。㉒地球環境対策になる。③原油や天然ガスに振り回されない。④災害時にも電力が確保できる。日本に最も適した、各家庭の太陽光発電に政府や官僚が冷淡なのは、大手電力会社や原発村の利権を守るためであると同時に、太陽光パネルの設置が難しい大都市住民の電気代を抑制する可能性が強い。・「給与カットは2年、復興増税は未来永劫」。政府は2011年12月に「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」を公布した。復興財源として、日本たばこ、東京メトロ、日本郵政の売却益を充てるとともに、復興特別所得税と復興特別法人税が決められた。復興特別所得税は、2013年から2037年まで25年にわたって課税され、税額は所得税に2.1%上乗せすることになった。復興特別法人税は、2012年4月1日から2015年までの事業年度に、法人税に10%上乗せする予定だったが、なぜか1年前倒しで廃止され、課税期間は2年だけだった。これらに加えて、復興特別住民税として2014年度とから2023年度までの10年間、都道府県税と市町村税でそれぞれ年間500円、合計1000円が徴収された。他に復興財源として、国家公務員給与を引き下げる特例法が2012年2月29日に成立した。これにより2013年度は公務員給与が平均7.8%引き下げられた。ところが、復興特別法人税と同様、たった2年で終了した。その一方、復興特別住民税は10年間の期限が過ぎたにも関わらず、2024年度からは森林環境税と名前を変えて存続している。復興特別所得税も、2037年の期限がきた後も、防衛費倍増の財源として継続されることがほぼ決まっている。・「軽視される食料安全保障」。2023年5月11日の朝日新聞は、政府が「食料増産命令法」を検討していると伝えた。有事の際の食料不足に備えて、花農家に米やイモを作るように命令したり、価格統制や配給制の導入を視野に入れている。食料自給率は、アメリカが121%、イギリス70%、ドイツ84%、フランス131%に対して、日本は38%と先進国最低の水準だ。このままでは戦争に巻き込まれた場合、日本は戦う前に飢え死にしてしまう。「有事になったら食料を生産する」という考え方がそもそも間違っている。食料安全保障のために、普段から国民が食べるのに十分な量を作っておくべきなのだ。・「3年にわたる「ひとり社会実験」が証明したこと私はスマート農業推進に反対する」。日本の農業就業人口はすでに136万人まで減少している。農家がなくなってきているのだ。まず農業を「食べられる」職業に変えるべきだ。欧州は農家の収入の9割が補助金、アメリカは4割、日本は3割程度だ。例えば、農民一人当たり1000万円の補助金を追加しても、必要な予算は1兆3600億円で、防衛費増額の4分の1を回すだけで良い。もう1つ必要なことは「自分の食べ物は自分で作る」ことだ。・「私はスマート農業推進に反対する」。理由は、国民の健康と命に関わるからだ。日本は長い間、医療と農業の株式会社参入を厳しく制約してきた。株式会社の使命は1円でも多く利益を増やし、その利益を株主に配当することにある。そうした仕組みは、健康や命との相性無が悪い。もう1つは、農家への影響だ。スマート農業で儲かるのは、農業機械メーカー、情報システム関連会社、コンサル会社ばかりで、農家は疲弊していくだけだ。基幹農業従事者の大幅な減少や高齢化は、農業の危機をもたらす。だったらなぜ、若年労働者がどんどん農家に参入していく環境を作ろうと市ないのだろう。例えば欧州では普通に行われている農家への戸別所得補償制度を復活・拡充すれば、東京一極集中も緩和できるし、食料安全保障の強化にもつながる。2023年度の米の作付面積は124万ヘクタールと10年前から18%、2022年の野菜の作付面積は、43万43万7000ヘクタールと10年前から11%減少している。・「日の丸半導体大逆転政策のゆくえ」。政府は半導体産業の復権に向けて躍起になっている。2024年2月にTSMCの熊本第一工場には、最大4760億円を国の予算から補助。隣接する第二工場には最大7320億円の補助金を支給する予定だ。北海道千歳市のラビダスに最大9200億円、三重県四日市工場でアメリカのウェスティンデジタル社と共同生産しているキオクシアに最大2430億円、広島工場のアメリカ企業マクロンに最大2385億円の補助金を出すなど、半導体産業への補助金は4兆円に達する予定だ。(財源は?)。・「ジャパンディスプレイの悪夢」。これまでに2度国策会社は大失敗している。1つ目は、ジャパンディスプレイだ。政府系の産業革新機構が主導して誕生したが、発足以来黒字になったことがなく「日本最大のゾンビ企業」とも呼ばれている。2つ目は、2009年に公的資金で救済したエルピーダメモリ(旧NEC日立メモリ)だ。こちらは2012年に経営破綻し、アメリカ企業のマイクロン・テクノロジーに買収された。資金がドブに捨てられたのだ。現在進行形の「危機」は、キオクシア(旧東芝メモリ)だ。東芝メモリは2018年6月に、米投資会社のパンゲアに買収された。パンゲアの出資比率は、日本企業は38.3%になっており、結局、東芝は61.7%を外資に売り渡した。4兆円の補助金を社会保障に使ったり、減税に回せば、どれだけ国民生活が改善するかわからない。経済産業省官僚の半導体復権という「妄想」の被害者は国民なのだ。
第6章〝官僚生態学〟から7つの処方箋。・「日本が庁沈没する前に」。官僚は、自分たちの都合のいいように国の制度や政策を次々と変えていった。・「経済財政諮問会議から財務官僚を排除――処方箋その①」。現在、政府予算の骨格は、経済財政諮問会議が「骨太の方針」の中で示す翌年度の財政指針で決められている。財政諮問会議は小泉内閣の時に作られた仕組みで、目的は予算編成を官僚に委ねず、政治家が決めることにあった。にもかかわらず、事務局を財務省に乗っ取られることで、財務省の思いのままに予算が決められるおかしな矛盾が生じている。それを改善する方法は、財政諮問会議と官邸から財務省を完全に排除すればよいのだ。そうすれば「基礎的財政収支を黒字化す」という経済学的には「百害あって一利なし」の基本方針が採用されることもなくなるはずだ。・「官僚の報酬を3倍に――処方箋その②」。キャリア官僚の報酬だけは一般公務員の給与から切り離して、今の3倍程度、初任給は年俸1000万円、本庁の課長補佐で年俸3000万円ぐらいの報酬を払えば人材流出は止まるはずだ。・「毒まんじゅうと天下りの完全禁止――処方箋その③」。十分な報酬を支払う代わりに、キャリア官僚にたいする毒まんじゅうと天下りを禁止する。高報酬に伴う十分な年金が支払われるのだから、定年後の労働は禁止する。そうすれば天下りの隙間はなくなる。・「官僚にも調査研究広報滞在費を――処方箋その④」。業界と距離を置くという現在の官僚と業界が距離を置くという現在の関係性も健全でないと考える。そのため、快適なオフィスで思いついた、現場を踏まえない「上から目線」のずれまくった政策が横行している。官僚が日常的に現場の声を聴く慣習を取り戻すべきだと思う。問題は、そうした、コミュニケーションの費用をすべて業界が負担してきたことだ。官僚にも「調査研究広報滞在費(旧文書費)を支給して割り勘にすればよい。今の国会議員の調査研究広報滞在費の問題は、領収書の公開義務がなくブラックボックスになっていることだ。国会議員分含めて、領収書を公開する仕組みを導入すればよい。・「国税庁を財務省から完全分離――処方箋その⑤」。官僚の中で、財務官僚だけが権力を維持し続け、むしろ拡大している原因は、財務省の外局として国税が徴税の機能を擁しているからだ。予算と徴税の双方の権限を握る官庁を持つ国を日本以外知らない。日本の特殊性は、国税が人事面でも、指揮権でも、事実上財務省の意のままに操られているという事実だ。予算編成と徴税を財務省が完全掌握するという世界で例のないことが行われ、マスメディアや学者が財務省に逆らうことが一切できなくなっている。・「官僚を労働基準法の適用除外に――処方箋その⑥」。官僚には、激動する経済環境の中で、弾力的な戦略策定が求められる。やるべき時には無制限に働く。・「経済企画庁の復活――処方箋その⑦」。経済企画庁は「総合調整官庁」は各省庁の官僚が集い、英知を結集することで「総合性」を担保していた。しかし経済企画庁は廃止され、内閣府の一部署になってしまったのは、実際の政策決定に役立たなかったからだ。最大の理由は、経済企画庁が財務省の植民地となってしまい、重要ポストが全て大蔵省からの出向者で固められ、財務省の意向には一切逆らえない構造になったからだ。
あとがき。優秀な官僚が1990年以降、フリンジ・ベネフィットと政策決定権をはく奪され、小市民化し国家でなく、自分たちの暮らしを改善するためのズレた政策遂行に邁進するようになった。一方、財務官僚は規制をかいくぐり、天下り利権を拡大する方法を編み出した。もともと優秀な人たちだから、ひとたび暴走を始めると、それを止めるのは、とてつもなく難しい。ただ、管理の暴走が日本経済社会停滞の大きな原因になっている以上、何とかそれを止めなくてはいけない。本書は、職業人生の大部分を官僚とともに過ごしてきた、わたしから官僚に送る応援歌なのだ。2024年10月
・森永 卓郎氏。2023/5/23.「 ザイム真理教―それは信者8000万人の巨大カルト」出版。2023年12月27日に「すい臓がん(ステージ4)」の診断を医師から告げられる。2025年1月28日(67歳没)。森永氏の著書を検索すると、2024年出版の多くの本が出てきます。死を覚悟して、日本のことを考えて、多くの本を執筆されたのだと感じています。たとえば、文字通り「遺言―絶望の日本を生き抜くために 2024/9/27」森永 卓郎/岸 博幸【著】という本も出されています。私は映画を2ヵ月に1本ぐらい見ます。1999年の映画『マトリックス』は好きな映画の一つです。DVDも持っています。映画の中に「赤い薬と青い薬 : red pill and blue pill)が出てきます、安定した生活を失ったり人生が根底から覆ったりしても真実を知りたいのか、満ち足りた、しかしなにも知らない状態であり続けたいかの二択を指して言う言葉です。「赤い薬を飲む」または「レッドピル化」とは、主流メディアを含む社会に内在する政治的偏見に気づき、最終的に独立した思考を持つようになることを意味する。 一方、「青い薬を飲む」または「ブルーピル化」とは、このような偏見を疑うことなく受け入れることを意味しています。映画では、人々は、寝ているまま、コンピューターが脳に見せている、仮想現実の世界で生きています。そして人々はコンピューターのエネルギー源として生かされ続けます。映画は、そこから目覚めた人とコンピーターとの戦いが始まります。私は、大手メディアの報道は「青い薬」だと思っています。権力者に都合の良いことを信じさすための洗脳だと思っています。権力者が望む人々は、何も考えず反抗しない、権力者のために働く奴隷のような人々です。何も考えずに、いわれるままに動いているのですから楽な生き方ともいえます。一方、最近の大手メディアに対する人々の反応を見ていると「偏向報道」と指摘したり「報道内容とは違う自分の意見」を発信したりする人が増えていると感じています。映画では、コンピーターと武力で戦っていますが、現実の世界では、多くの人が「目覚める」ことにより社会は変えられると考えています。私にとって「権力者の洗脳」を解く「赤い薬」の1つが森永氏の「ザイム真理教」の本でした。感謝しています。
・11/4. フィフィ「日本ぐらいだよ、国のトップが脅迫されても黙~って何もしない国」中国総領事発言巡り。フィフィは12日の更新で、自民党の外交部会などが、薛剣氏の投稿を非難し、毅然とした対応を求める決議を政府に提出したことを報じた、共同通信の記事を添付。「もうさぁ、そういうポーズはいいから、とっとと国外に追放したらいいじゃん。日本ぐらいだよ、国のトップが脅迫されても、黙~って、なんもしない国」と指摘した。また14日の更新では「問題発言の総領事をとっとと国外追放すればいいのに、ハニトラ議員たちが反対するのかな…やだやだ、だから中国に舐められるんだよ情けない」と改めてつづった。
・11/4. ペルソナ・ノン・グラータ 日本は過去に4人に通告茂木外相 茂木敏充外相は14日の記者会見で、外交官に国外退去を求められる「ペルソナ・ノン・グラータ(PNG、好ましからざる人物)」について、過去に日本がロシアなどの外交官少なくとも4人に通告し、外国から日本の外交官2人が通告されたと明かした。中国の薛剣(せつけん)・駐大阪総領事が高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に関してXに投稿した内容を巡り、与野党から薛剣氏を国外退去とするよう求める声が出ている。「両国とも冷静になり、緊張対立をこれ以上エスカレートさせないことが重要だろう。でないと収拾がつかなくなる。」
・11/12. 蓮舫参院議員、「外交には礼節が必要です」中国語で抗議、中国総領事の高市首相に対する不適切投稿念頭か。蓮舫氏は「外交には礼節が必要です。他国の首脳への不当な発言は、信頼を損なう行為です。互いの敬意を忘れず、品格ある外交を取り戻すべきだと考えます」と日本語で訴えた。
・11/14. 中国総領事の暴言に「ボールを投げたのは日本側」谷原章介のコメントに集まる違和感。ニュース情報番組『サン!シャイン』(フジテレビ系)のMCを務める俳優・谷原章介氏は総領事の言葉を“強い言葉”と認めつつ、“最初にボールを投げたのは日本側でもあるじゃないですか”と、薛剣氏をかばうような姿勢を見せました。これにはゲストの峯村健司氏が“これまでの日本の答弁の延長線上の話”“当たり前の話を言っている”と反論した。
・11/16. 「口だけ番長は必ず負ける」 橋下徹氏、高市早苗首相の台湾有事めぐる答弁に危機感 「力もないのに吠える者は…」。橋下氏は「日本に力がなければ、威勢のいい言葉だけでは抑止力にならない。逆に罵倒されても言い返せず情けない状態を晒すだけ。まずは吠えずに力を付けるべき」と記し、「力もないのに吠える者は、実際の喧嘩では負ける。日本はそうなってはならない。国民が犠牲になるだけ」と危機感を示した。「橋下氏の発言は無責任極まりない。高市首相は国会で台湾有事における「存立危機事態」を安全保障関連法に基づき明確に答弁したに過ぎず、これは法的にも国益を守る正当な行動である。ところが橋下氏は「口だけ番長」などと見当違いの批判を展開し、具体的な対策や根拠も示さず、ただ総理を揶揄するだけに終始している。日中の緊張や中国による渡航自粛呼びかけの現実を踏まえれば、橋下氏の言は無責任で無意味だ。むしろ国の安全を守るために毅然と発言し抑止力を発揮する高市総理こそ、現実的な対応をしている。口だけ番長と自ら言う橋下氏こそ、まさにその典型だ。高市政権の冷静かつ強固な対応を支持する。」「意味不明」
・11/16. 駐日米国大使、「首斬ってやる」発言の中国総領事らに“痛烈皮肉”炸裂させ反響「センスに脱帽」。グラス大使は英語と日本語で投稿。15日の更新で「さながら一足早くクリスマスを迎えた気分です」とクリスマスカードの画像を添付しつつ書き出し、「呉江浩駐日中国大使、薛剣駐大阪中国総領事におかれましては、揺るぎない日米の絆を一層深めるためのご尽力、まことにお疲れさまでございます。心からの感謝を」と皮肉たっぷりにつづった。「米国務省は、高市首相の「台湾有事は存立危機事態になり得る」との答弁を踏まえ、「米国は台湾海峡の平和と安定の維持に関与している。双方の一方的な現状変更に反対する」と声明を出した。何故かメディアは大々的に報道しない。アメリカの声明が中国を焦らす要因になった。やはり同盟関係の強化が大切。何かにつけて理不尽なイチャモンをつける国が近くにいる以上、これからも同じような事が起きるはず。同盟国との連携を強化し、日本として出来得る事を粛々と実行するべきだ。」「もし台湾有事が起きて、シーレーンが封鎖されたら、日本はす食料が輸入できずに、大量の餓死者が出ると予想されています。有事が起きないように日本は国際協力するとともに、今30%ぐらいしかない食料自給率を上げる必要があります。まずは補助金を出しても農家の経営を安定させて、コメの自給率を上げる必要があります。」「高市首相は、こんなレベルの低い発言をいちいち取りあう気がないように見えます。やらなければならない政策が山積みです。優先順位を考えています」
・11/16. サンモニ・膳場貴子アナ 高市首相の台湾有事巡る答弁「国益にも影響が出かねない動きへ移行」と指摘。16日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)で、高市早苗首相の台湾有事を巡る発言について取り上げた。総合司会を務めるフリーアナウンサー膳場貴子は「発言は以前からの高市さんの持論ではあるんですけど、これまで日本政府がはっきりと言ってこなかった具体的な状況に総理という立場で踏み込んでしまった、踏み越えてしまったということでヒートアップを招いている状況です」と現在の日中関係を説明。「国益にも影響が出かねない、具体的な動きへと今、移行してきてしまっています」と指摘した。「実際に番組を見ていた。この話題の初めのほうで駒場アナが経緯のおさらいをしたのだが、7日の高市答弁の後が13日の中国報道官声明まで飛んでいることに驚いた。スポニチのこの記事は8日の中国の薛剣・駐大阪総領事のx投稿に触れているが、サンモニでは1ミリも触れず。続けてコメントした大塚耕平・松原耕二のパネリストもそれに触れることはなかった。正しい経緯は、高市答弁→総領事暴言→総領事暴言に日本世論が反発→中国報道官声明。ヒートアップを招いたのは総領事の暴言だろう。左傾を指摘する声の多い番組であり今週も高市下げなんだろうなと思ってはいたが、中国総領事暴言を無かったことにする姿勢を見て、中国の影響下にある番組なのかと邪推すらしてしまった。」「コメンテーターも司会者も、テレビ局の意向に沿ってシナリオに沿って発言しているだけの操り人形」
・11/17. 立民議員、高市早苗首相へ「意地になる場面ではない」台湾有事巡る答弁に「先人達が積み上げてきた国会答弁の矩を不用意に踏み越えた」。立憲民主党の田島麻衣子参院議員が17日、自身のX(旧ツイッター)を更新。「台湾有事」を巡る国会答弁が物議を醸している高市早苗首相に対して「ここは意地になる場面ではない」と記した。「本来、国の重要機密でもある安保法制のデッドラインについて、失言を招きたいのかしらないが、予算委員会なのに意地になって長々と攻め立ててるのはどちら様でしょうか?国家の主権として守るべきラインを言わされてしまったのはしたやったりかもしれないが、それによって失ったものの大きさと隣国を利してしまったのは立憲が招いたことであり、さらにしつこく一体何をしたいのか。国益を損なうことが目的であれば国会で発言するのはやめていただきたい。早く解散して立憲の議員数を減らして欲しいものです。」「今回の事象の発端が立憲民主党による質問なんだよな。しかも何度もしつこく繰り替えし、あたかも高市総理からこの発言を引き出したようにも見える。そして、中国側が反応すると、失言扱いで高市総理を責め立てる。この一連の行為に共感する国民はどのくらいいるのだろうか。」「この答弁を引き出した質問は、岡田 克也議員(立憲民主党)によるものです。高市総理は従前と変わらない政府の立場を答弁しただけなので、中国とのこの結果は敢えて質問した立憲民主党が負うべきじゃないでしょうか。」
・11/17. 高市早苗首相は「答弁撤回しかない」共産・山添拓議員が主張「すでに日中関係を悪化させている」。「すでに日中関係を悪化させている高市首相答弁。『今が分かれ道だ』と述べる政府関係者がいるという。遅くなればなるほど問題は大きくなる可能性があり、一刻も早く事態を打開すべきだ。それには答弁の撤回しかない。高市首相は軽率な答弁がもたらす重大な影響を自覚すべきだ」と、記した。「-撤回したら中国軍が台湾に武力侵攻した際に日本サイドからは何もしないという宣言になってしまいますね。そして仮に中国が台湾を押さえたら沖縄米軍はリスク回避の為に基地をグアムに移す決断をする可能性が高くなるでしょうね。そうしたらロシア、北朝鮮、中国に囲まれた日本の安全保障は極めて重大な局面に追い込まれることになりますよね。なんでも譲れば良いわけではないです。」「そもそも中国が台湾に侵攻しなければ日本から何かすることはない。その前提を無視して文句を付けてる連中は台湾が中国に侵攻されるのを容認しろって言ってるようなもんだ。そして台湾が侵攻された後、日本と台湾の地図上の位置関係を見れば国防上問題があることくらいすぐに分かる。中国の有利になるように事を運ぶことに執心しすぎて自分の理論が破綻してることに気づいていない」
・11/17. 北村晴男氏が実名明言「この政党は間も無く消えると思います」。立憲民主党の岡田克也氏が衆院予算委員会で、存立危機事態について高市早苗首相に答弁を求めるなどした件について、立民側が首相にしつこく見解を問いただしたことなどに関して「安全保障で政局もてあそぶな」などの見出しで記された読売新聞の社説の内容が投稿された一部ポストを添付。「この政党は間も無く消えると思います。同じ過ちを繰り返していますので」と明言した。そして「少なくとも、旧社会党、旧民主党、現社民党と同じ運命を辿る筈です」と述べた。「北村議員の言う通り、国家の存立に関わるテーマを政局目的で消費するようでは政党としての責任を果たしているとは言えません。安全保障は最重要課題であり、軽々しい追及ばかりが続けば、国民の支持を失うのも自然な流れでしょう。」「同感、同意」
<余談> 私は主にプロジェクトマネジメント研修の講師をしていますから、仕事の参考になればと、「ビジネス書」を読むこともあります。実際のプロジェクトを立ち上げる前には、フィージビリティスタディ(事業の実現性可能分析)やマーケティング思考が必須だと考えています。日本最強のマーケッターと言われている。その通りだと思っている「森岡毅氏」の本やYouTubeやテレビ出演は参考にしています。新刊の「心に折れない刀を持て ジャングリア沖縄、誕生までの挫折と成長の物語(2025/7/16)」を読みました。USJ再建の使命完了後、2017年、「マーケティングとエンターテイメントで日本を元気に」という大義の下、マーケティング精鋭集団「株式会社刀」を設立。本の内容は、USJを退職後、USJの仲間6人と会社を設立し、最初は、資金もない、オフィスもない、複写機すらない、メンバーに給料も払えない、会議はホテルのロビーというような状況から、2025年7月25日「JUNGLIA OKINAWA」オープンまでのまさに奇蹟、もしくはクレイジーな物語です。コロナやロシアウクライナなど、何度も挫折し、普通の人々ならあきらめる状況でも、不屈の闘志で実現しました。これだけの人たちですから、こんな試練に立ち向かわなくても、お金が目的ならもっと楽にお金持ちになること簡単です。森岡さんは血尿が出るまで働きました、他のメンバーも倒れる寸前です。それでも「夢」や「大義」のもと、あきらめないで突き進みました。胸熱です。感動しました。この状況下でも、森岡氏のリーダーシップも、辞めずについていったメンバーもすごいです。尊敬です。マーケティングの話は、例えば、会社の進化、発展のプロセスとして「刀の3段階のメタモルフォーゼ」①幼虫期。マーケティング支援事業。②サナギ期。投資家からの増資を元手に実事業をいくつか起こす。③チョウチョ期。沖縄を開業させて軌道に乗せる。と計画しています。森岡氏が事業を考える時の共通のメソッドやフレームワークがあると考えています。ジャングリアの場合①目的。沖縄の発展インフラの整備、雇用の創出 (1300人のキャスト)。北部には高速道路が通っていない(美ら海水族館が孤立)。インバウンドの受け入れにより沖縄経済に貢献。将来的に日本初テーマパークとして世界に進出(ライセンスビジネスを立ち上げる)。②戦略。700億円という限定的な予算。沖縄の廃業したゴルフ場を利用。建物を建てるのではなく、自然を利用する。③戦術。恐竜のテーマパークを作る。沖縄の自然とマッチする。体験価値として分かりやすい(恐竜は年を取らない)。版権が不要。などです。ジャングリアのオープンのため、普通の人だったら、あれだけの試練やトラブルに会えば、とても続けられずに、すぐにあきらめて撤退すると思いますが、まずは普通の人がゼロからジャングリアを作りたいなどとは考えないです。私含め多くの人は、今回のコロナ禍やビジネスをしていれば、いろいろなトラブルにも遭遇すると思いますが、考えてみれば、それは自分の能力の範囲、やっていることの範囲で起こったことです。あきらめなければ、対策を考え続ければ何とかなる可能性は高いはずです。そう考えれば、少しは気持ちが楽になります。多くのビジネスマンに勇気を与えてくれる本だと思います。
