・植草一秀。1960年東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。
・はじめに。2025年に入ってから日本全国で財務省解体デモが繰り広げられています。人々の怒りは頂点に達し、プラカードを掲げた多くの市民が財務省の前で声をあげています。諸悪の根源は財務省。この見方が広がっています。多くの国民は気が付き始めています。私たちの生活が一向に良くならない原因に、霞が関官僚機構の横暴がある。その霞が関の権力の中枢に位置しているのが財務省であると。財務省の表記を罪務省に変えろとの声が出てきてもおかしくはありません。かつて大蔵省の最前線で勤務をした経験を有する筆者が財務省の本当の姿、そして日本財政の真実の姿を明らかにし、財務省がいかに〝欺瞞〞に満ちた政策運営を行っているのかを明らかにするものです。もちろん、重要なことは真実を語ることです。真実でないことを記述しても意味はありません。すべての側面において真実だけを述べることにします。そして最終的に財務省に対する評価を決めるのは読者の皆さんです。日本は今、とても大事な局面に差し掛かっています。このまま下り坂を進み続けて日本経済崩壊の墓場に向かってしまうのか、それとも国民生活を立て直す大きな進路変更を遂げることができるのか。これが問われているのです。一億総貧困化の真相。消費税はれっきとした二重課税。日本が財政危機という真っ赤なウソ。消費税減税拒絶政治家に落選運動を。国家は所得再分配政策を果たすべき。2525年5月末。
・第1章 誰も知らない日本財政の真実。・「消費税大増税を生んだ日本の財政危機説」。財政危機説の根幹の理由が国債発行残高のGDP比。日本政府の借金は経済規模の2倍を超えていてG7で最悪であること無論、財政危機に直面したギリシャより深刻である。この話が流布され続けてきました。いまだに日本財政危機が叫ばれる際には、政府の借金の大きさ、国債残高が必ず示されます。・「バランスシートで判定すべき国の財務状況」。重要なのは借金の金額ではなく、借金と資産のバランスです。国の借金は、内閣府の発表によると、2023年に1442兆円です。2023年の名目GDPは528兆円です。確かにGDPの2倍をはるかに越えます。しかし同時に見落とせないのは、政府が保有している資産です。2023年末に日本政府は1701兆円の資産を持っています。つまり日本政府は259兆円の資産超過の状態にあります。企業でも借金の金額が多いから経営危機かと言えば、そうではありません。資産と負債のバランスが健全に維持されているかが大事になるのです。・「国の貸借対照表の身を公開する財務省の誤魔化し」。先ほどの数値は。国民経済計算の言葉では「一般会計」と呼んでいます。一般会計は3つのカテゴリーに分かれます。中央政府、地方政府、社会保障基金の3つに分けられます。一般会計では、日本政府は259兆円の資産の超過。財政が破綻するリスクはゼロと言っても過言でありません。財務省は別の統計数値を使って財政の深刻さをアピールしています。その内容が国民向けに公表している「財政関係パンフレット」の中に示されています。ここに「国の貸借対照表」という表が提示されています。これを見ると借金の合計が1474兆円。これに対して資産合計は778兆円。資産から負債を差し引くと、マイナス696兆円になります。財務省は常にこの数値だけを使い、深刻な財政事情の根拠にしています。2つの数値の違いは、「国の貸借対照表」には、地方政府と社会保障基金が除かれているところです。私たちの周りには多くの社会インフラがあります。こうした社会インフラを建設するために、国は建設国債を発行して資金調達をしてもいいことが財政法に定められています。公共インフラの資金手当てをする中心は国(中央政府)になり、その資金で作られた公共インフラ(社会資本)の所有者の区分が、地方政府(公共団体)になっている場合が圧倒的に多いのです。そうなると中央政府は借金が多く資産は少なくなり、地方政府は借金をしていないにもかかわらず、資産が大きくなります。ですから国家全体の借金と資産のバランスは、一般政府のくくりで見る必要があります。・「財務省に洗脳された菅直人」。日本はまったく財政危機にありません。したがって財政危機打開のための緊縮財政も必要なく、財政危機を打開するための大型増税もまったく必要ありません。2009年8月30日の総選挙で鳩山由紀夫内閣が誕生しました。その際に野田佳彦氏は「野田佳彦のシロアリ演説」で「シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなければ消費税を引き上げる話はおかしい」と訴えました。民主党は政権奪取後に、普天間基地県外移設方針での失敗を受けて鳩山内閣が総辞職し、菅直人氏が総理大臣になりました。その管氏が突然、消費税率10%引き上げを参院選挙公約に掲げたのです。背景には彼が財務官僚に洗脳されてしまったという裏事情があります。日本政治刷新の方針を掲げた鳩山内閣が潰され、守旧派の政治に戻ったのが、菅直人内閣、野田佳彦内閣でした。野田氏は驚くことに消費税率を10%に引き上げる法律設定を強行し、民主党が壊滅的打撃を受けることを認識したうえで、「自爆解散」に突き進み、政権を安倍自民党に引き渡したのです。・「日本経済の疲弊と対極にある大企業の利益倍増」。それから13年が経過して、日本経済の疲弊は進行し続けています。2012年12月の第二次安倍内閣発足後、唯一の改善点があるとすれば、それは大企業の利益が激増したことです。この期間、日本経済はまったく成長できませんでした。先進5カ国(G5)と中国のドルGDPの推移が日本経済停滞を鮮明に示しています。1995年に対して2024年のGDPは、米国が3.8倍、中国は25.7倍に対して、日本は0.73倍に減少しています。また、G5と韓国の6カ国の平均賃金(OECD購買力平価換算)で1991年は日本は6カ国中3位でしたが、2023年は最下位に転落しています。ところが経済はまったく成長していないのに、大企業の利益だけは激増したのです。これは裏を返すと、労働者の実質賃金が減少し続けたことにほかなりません。経済活動の結果として生み出される果実を、資本と労働で分け合うのが資本主義です。資本が獲得する果実が企業収益です。これが激増した理由は労働者の取り分、労働者の賃金が激減したことを意味します。2010年の9月14日、民主党の代表選が行われ、小沢一郎氏が立候補し、菅氏と一騎打ちの対決を行いました。この選挙の本当の勝者は小沢氏でした。しかし大掛かりな不正選挙によって菅氏が再選されました。菅氏が首相を辞任し、政権は野田佳彦氏に引き継がれました。この野田氏が消費税率を10%に引き上げる法案を国会に提出したのです。この法設定を受けて、安倍内閣が2014年4月と2019年10月の2度にわたって消費税を引き上げ10%になりました。この消費税増税こそ、日本経済の運命を変える原動力になったのです。
・第2章 日本財政最大の闇は補正予算。・「多数の人々の生存権を侵害する10%の消費税」。財政の重要な機能の一つに所得再配分機能があります。所得の少ない人からは税金を取らない。所得が増えるにつれて高い税率を課して税負担を求める。こうして徴収した税金を社会保障を中心に使う。つまり所得の少ない人には、政府が社会保障支出を行って生活レベルを引き上げる。逆に大金持ちにより重い税負担を求めて、その税収を所得の少ない人々の給付に充てる。この税負担のあり方は「(支払い)能力に応じた負担」という考え方です。すべてを市場原理に委ねれば、強きものはより強くなり、弱きものはより下流に押し流される。ついには生存できないレベルにまで押し流される人が現れる。2001年に小泉内閣の発足を契機に、新自由主義の経済政策が日本に埋め込まれてきました。米国流の「市場原理」「市場主義」「格差拡大容認」の経済政策が強化されてきました。日本国憲法は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を国民に保障しています。ところが現実は「人間として最低の生活を営む権利」に書き換える必要が生じています。政治の役割、財政の役割の基本は豊かな社会と呼ぶに値する最低水準をすべての国民に保障することです。・「諸悪の根源である補正予算支出」。予算には2種類あります。1つは、年末に編成する1年間の予算。これが本予算=当初予算です。もう一つの予算は、時々の状況に応じて追加の支出が必要になる局面で編成される追加予算です。コロナハンデミックス以降、大規模な補正予算が編成されてきました。2020年度から2023年度までの4年間に、合計154兆円の財政支出が計上されました。1年あたり39兆円の支出規模です。当初予算は、社会保障と防衛関係費を除く、政府支出は1年間でおよそ23兆円。これですべての財政支出を賄っています。ところが、この外側で1年間に約40兆円もの散財がおこなわれています。その補正予算の支出が諸悪の根源です。・「財源論のミステリー」。日本財政がそれほどまで逼迫しているかというと、2つの事実があります。1つは日本政府全体のバランスシートは巨額の資産超過であること。もう1つは厳しい予算編成と言えるのは、本予算に限った話であり、本予算と別に編成される補正予算は、無駄遣いの塊が築かれているという事実です。気を付けなければならないのは、私たちが情報を得る主要なマスメディアが、政府や財務省の手先として情報誘導している事実です。高額療養費制度が国会で大きな問題として浮上した中、テレビ朝日の報道ステーションの司会の大越健介氏が、野党の制度改悪の凍結を主張していることについて「野党は財源を明示すべきだ」と主張しました。ところが政府は1年間に40兆円もの補正予算での放蕩三昧の予算編成をしています。補正予算の財源は、全額国債発行で賄われています。その支出内容は、特定の企業、業界、団体に、巨額の資金を補助金として給付する利権支出です。補正予算で年間40兆円の財政支出を行う際に、大越氏は「財源が必要だ」と言ったでしょうか。社会保障支出と減税のときだけ「財源論」が浮上するミステリーです。社会保障支出と減税の論議の際には、必ず「財源論」が声高く論じられます。・「1円も財政再建や社会保障の拡充には使われなかった消費税」。1989年度から2023年度までの35年間で、消費税導入によって509兆円の収入がありました。同じ時期に、個人の所得税、住民税で286兆円の税収減、法人税で319兆円の税収減が生じています。合わせて605兆円の税収減です。消費税で509兆円の税収を得たのに、所得税、住民税、法人税で605兆円も減税したのです。所得税、住民税の税負担減少で恩恵を受けたのは富裕層です。法人税の税負担減少で恩恵を受けたのは大企業です。他方、これまで所得税を免除されてきた所得の少ない階層に対しても、例外なく消費税負担が課せられます。つまり一般庶民から500兆円をむしり取り、そこに100兆円を足して600兆円の減税を富裕層と大企業に施してきたことになります。つまり、消費税の税収は1円たりとも、財政再建や社会保で障の拡充には使われてこなかったといえるのです。政府は消費税の税収は社会保障費に充てると説明していますが、お金に色はありません。消費税の税収を社会保障に充てるという説明をしているだけです。社会保障に充てる財源が消費税である必要はありません。財源として、所得税でも法人税でも、何の問題もありません。日本の社会保障の概観は、1年間の社会保障給付は138兆円です。そのうち80兆円を、国民が納付する健康保険、年金、介護保険の保険料で賄っています。(実質、国民が直接払って負担しています)。不足する55兆円の中で、38兆円が国の負担になっています。ですから38兆円分を所得税や法人税の税収から充当するということも可能なのです。・「歳出純計に隠されるカラクリ」。国がどの程度の財政活動を簡単に理解するための資料が、財務省が財務関連資料の「一般会計と特別会計歳出純計」です。「純計」というのは、一般会計と特別会計で修復して掲載されるものがあり、それを取り除いて「純計」としています。この歳出純計は2023年度が254兆円、2024年度が259兆円になっています。日本のGDPが約600兆円ですから、とてつもなく巨額の財政支出がおこなわれていることになります。ただしここにいくつかカラクリがあります。①国が支出する社会保障関係費は、2023年度が100兆円、2024年度が102兆円です。国の社会保障関係の支出は約100兆円で、62兆円は保険料で賄っており、残りの38兆円を国が負担している部分です。②国債費は23年度が82兆円、24年度が89兆円になっています。この中で最大の費目になっているのは国債の償還費です。これも非常に巨額に見えますが、この中の最大の費目は国債の償還費です。10年国債であれば、発行から10年の満期で、国はそのお金を返します。ただし、大半は、もう一度国債を賄います。これを借り換え国債と言います。満期が到来した国債の償還金が全て国債費としての支出に計上されるので国債の支出が巨額となるのですが、その財源の大半は借り換え国債の発行で賄うので、国がその年度に負担する国債償還費はずっと小さなものになります。「歳出純計」の中で政策支出として計上されているのが「その他」の項目です。23年度が約40兆円、24年度が34兆円です。その中で際立って大きいのは防衛関係費。23年度は10兆円、24年度は8兆円あります。「歳出純計」は250兆円を超す巨額ですが、社会保障と防衛を除いた国の政策支出は1年合計で23兆円になります。この23兆円でありとあらゆる国の施策の政策支出を賄っています。一方で、毎年度編成される補正予算の巨額が問題なのは明らかです。2020年度は73兆円、21年度は36兆円、22年度は32兆円、23年度は13兆円です。4年間で合計154兆円の財政支出追加が補正予算に計上されました。154兆円の財源は全額が国債発行です。高額療養費制度の制度改悪をすべて実施した場合に節約される医療費は5330億円と試算されていますが、この金額の中には患者が受診を抑制する効果の2270億円も含んでいます。テレビ朝日の大越健介氏は「財源を明示せよ」などと述べましたが、財源を明らかにすべきは154兆円ものバラマキ補正予算であることは明確です。154兆円を全額国債発行で賄う政府が、5000兆円の医療費支出削減で国民の命綱を断ち切る行為は悪魔の所業としかいうほかありません。・「展開される合法の賄賂政治」。よく「特別会計の闇」という言葉が使われます。一般会計予算については国会の予算審議の対象として様々な質疑が行われますが、特別会計予算についてはあまり審議の対象になりません。特別会計にはそれぞれ所管する官庁が定められています。特別会計を所管する省庁は特別会計の予算を自由に使えます。各省庁にとってこれが自前の利権を意味しています。かつて石井紘基代議士が何者かによって暗殺されました。石井氏が暗殺されたのは2002年10月25日。背景として彼が「特別会計の闇」にメスを入れようとしていたことが指摘されています事件は自宅玄関前です。石井議員は3日後の国会質疑に関する書類をカバンに持っていたとみられています。事件後の現場検証ではカバンの中身は空っぽでした。近年の現実を注視すると、日本財政の「最大の闇」は現時点で補正予算です。毎年23兆円ですべての支出を賄っている日本財政の外側で39兆円もの「利権補助金バラマキ財政」が展開され、利益供与をうけた企業、業界団体に様々な形態でキックバックさせるのです。まさに合法の「賄賂政治」がおこなわれています。各省庁は所轄する業界に巨額の補助金を給付する引き換えに業界、企業への天下りポストを確保するのです。・「1年で90万人減った2024年の日本の人口」。2020年の日本の死亡数は前年比8333人減少しました。ところが2021年の死亡数は前年比で6万7000人が増加しました。戦後最大の死亡数増加です。2022年の死亡数は前年比で12万9000人が増加、2023年の死亡者数は22年と比べて増加、2024年の死亡数は速報値段階で161万9000人に達しました。2020年比で日本の死亡数は25万人も増加したのです。この死亡数の激増は戦時を除いて過去100年存在しません。2024年の人口の自然減は89万7696人。人口が1年で100万人間が目前に迫っています。・「コロナ関連支出で劇的な改善を示した病院収支」。財政制度等審議会にコロナに投下された国費の内訳係数が示されました。法外ともいえる巨額の財政資金がコロナ関連支出として計上されました。コロナ病床確保などの緊急包括支援交付金が6.0兆円、ワクチンの確保や接種にかかる費用が4.7兆円。政府予算で6兆円もの予算が計上されたのに、多くの人はコロナに罹患しても入院治療は受けられなかった。なのに、国立病院機構、公立病院、地域医療機能推進機構などの病院の収支が劇的に改善したのです。尾身茂氏が務めていた地域医療機能推進機構も2000億円の黒字を計上し、その余剰資金対策として資金運用が活発に行われたことも伝えられました。ワクチン確保や接種にかかる費用に4.7兆円。このうち2.4兆円がワクチン確保費用、2.3兆円がワクチン接種費用でした。2.4兆円がワクチン代金は、8.8億回分のワクチン確保費用でした。そして接種にかかる費用として、ワクチン代金に匹敵する2.3兆円が計上されました。厚労省が示したワクチン接種の費用計上では、各診療所では、1日の接種回数が50回超えれば、加算金が1日10万円支払われる構造になっていました。さらにコロナ対策費であるのに、デジタルグリーンに3兆円、構造改革イノベーションに2兆円、防災減災・国土強靭化に3兆円、さらに政府が自由に使える小遣いともいえる予備費に10兆円などという放蕩三昧の補正予算が編成されました。・「ゆ党に転じた維新、国民民主党、立憲民主党」。2024年10月27日の総選挙で自公与党が大敗しました。野党が結束すれば政権交代が実現できる状況が生まれました。ところが選挙直後から自公政権の見通しが確定的になりました。理由は国民民主党が直ちに自公にすり寄りを示したためです。自公と極めて政治主張の類似した勢力が3つ存在しています。維新、国民民主党、立憲民主党です。この3党は、与野(や)党 (よ)党の中間に位置する「ゆ党」と呼ぶことができる存在です。装いのみ野党でも内実は与党。それぞれが自公と手を結び、与党入りを目指す状況に転じています。野党勢力が結束すれば、消費税5%も可決することが可能でした。しかし民主党は明示しませんでした。国民民主党は消費税5%を公約に掲げましたがこの提案を完全に封印しました。国民民主党は「手取りを増やす」という提案を行い、マスメディアが国民民主党のアピールを連日連夜誇大宣伝し続けました。国民民主党の玉木雄一郎氏(1993年4月、大蔵省入省。主計局総務課に配属)は「103万円の壁の引き上げ」を提示しました。103万円の収入は、所得税課税が始まる最低所得水準です。ところが名目GDPが増えるにしたがって労働者の収入水準は上昇します。この時に課税が発生する最低ラインが上昇しなければ、実質的な増税になってしまいます。財務省は103万円の壁の引き上げが必要であることは熟知しています。国民民主党の提案は、財務省と戦う象徴ではなく、水面下で手を握っている象徴ともいえます。・「財務省が何よりも嫌うのは消費税の減税」。消費税の税率を5%に引き下げれば5%分の減税になります。名目GDPが拡大するにつれて、減税額は拡大します。他方、103万円の壁を引き上げても、減税額は 名目GDPが拡大する限り年々縮小します。つまり財務省にとっては痛くもかゆくもありません。国民民主党の玉木氏は、103万円を引き上げなければ生存権が侵害されると主張しました。しかし、もともと103万円に届かない人には何のメリットもありません。消費税は、年収103万円以下の人も、年収が10億円の人と同じ税率で課せられます。年収100万円の人が全額を消費に充てると10万円近くが吸い上げられます。まさに生存権問題を意味しています。日本の一般会計国税収入は、2020年は60.8兆円でしたが。2024年度には政府税収見積もりで73.4兆円に増大しています。しかも24年度は所得税で2.3兆円の定額減税が実施されています。定額減税と地方税の増加を含めれば18兆円に迫る税収増が発生しています。これは自然増収と呼ばれますが、増税そのものです。この国民負担の増加を国民に還元するのに最適な施策は、消費税を5%に戻すことです。国民民主党が大宣伝した「103万円の壁」でしたが、基礎控除と所得控除が増額され、課税最低額が106万円に引き上げられたように見えます。しかし、年収200万円以上の給与所得者に対する上乗せ控除措置が執られるのは、25年26年の2年間限りです。しかも適用されるのは年収850万円までの所得者に限定されています。大騒ぎした減税論議でしたが、所得税減税規模は初年度で0.7兆円にすぎません。他方、24年度に1年限りで実施された所得税定額の2.3兆円の減税は、逆に2.3兆円の増税となり、25年度の所得税はトータルで1.6兆円の増税になりました。他方で、このどさくさに紛れて106万円と130万円の壁が撤去される見通しです。そのための年金制度関連法案が25年5月に国会に提出されました。106万円は従業員51人以上の企業に、130万円は従業員51人未満の企業に適用されます。残業代や通勤交通費などは130万円に含まれますが106万円には含まれません。手取り106万円になると16万円、手取り130万円になると27万円手取り減ります。政府は「パート労働者が社会保険に加入しやすくなる制度改正」と表現しますが、「損になる話」を「得になる話」のように説明するのは極めて悪質です。今求められているのは消費税の一時的減税でなく、恒久的な5%への引き下げの税率一本化です。ゆくゆくは消費税の廃止を検討すべきです。
・「著者は若いころから公式な政策提言を行い、植田現日銀総裁と共同研究も行った第一級の経済学者です。メディアに登場する権力側に都合の良い言論を行う多くの言論屋と異なり真実を語る言論人であり、真実=権力側に不都合、であるため策謀により表舞台からは排除されました。命の危険に晒されたこともあるでしょう。この著書では、35年の長きにわたって日本が衰退を続け、いまだ回復の兆しもないことの真の理由と有用な処方箋が説かれています。日本衰退の真因を表すワードをいくつか挙げれば、新自由主義経済政策=弱肉強食、消費税増税と大企業法人税減税+富裕層所得税減税、財務省による与野党政治屋への利権予算配分による買収(例えば、野田佳彦さん)、消費税減税論には財源が問われる一方で大企業への補助金には財源は問われない、等々です。これらの、財務省と財務省に買収された政治屋による権力側に都合のよい政策の結果、政府資産(政府負債より大きいのですよ。財政破綻のリスクはありません)と大企業の利益・内部留保が積みあがる一方、一般生活者の購買力はやせ細り中間層は絶滅しました。この事実を多くの日本在住者(日本人ではありません、日本に住む人です)が知り、真のリベラルな政策を行う政治家を育てるような投票行動をしない限り日本が再び輝くときが来ることはありません。会社四季報によると25年3月末、トヨタ自動車は有利子負債を38兆円も抱えているが、誰もこの会社が倒産する、社債がデフォルトするとは騒がない。資産が93兆円あるからだ。財務会計の常識だ。国家財政破綻を叫ぶ人々は債務残高1129兆円をあげつらうばかりで、資産残高には触れない。企業会計の常識は国家財政には適用外なのだろうか。」
・10/16. 自民と維新、政策協議折り合わず17日に再協議へ 消費税率など。自民党と日本維新の会は16日、維新の連立入りを含めた政策協議の初会合を国会内で開いた。協議には自民の高市早苗総裁、維新の藤田文武共同代表らが出席。維新は災害時の首都中枢機能のバックアップを担う「副首都構想」や、社会保険料引き下げなどの「社会保障改革」など12項目の実現を要求。食料品の消費税率ゼロや企業・団体献金禁止などで折り合わず、17日に再協議することとなった。「30年間も先進国の中で経済成長していない日本の再生プランを明確に示して欲しい。先ずは、ほとんどを法人税の穴埋めに使って来て、経済をめちゃくちゃにした消費税の廃止、少なくとも減税をすべきです。何年も時間が掛かるとの詭弁は聞き飽きてます。誰がなっても良いのでしっかりと経済成長させる国に戻す施策を打つべきだと思っています。社会保障改革、社会保険料の引下げをぜひ実現して欲しい。」「医療費は年48兆円で、国の税収の半分以上。しかも毎年急増している。この医療費は9割を社会保険料や税金の形で主に現役世代が負担している。額面年収500万円の人は年150万円も社会保険料を負担している。あまりにも負担が大きすぎる。」
・10/17.自民、議員定数削減受け入れへ 維新との政策協議。自民党は連立入りを含めた日本維新の会との政策協議を巡り、維新が実現を求める議員定数削減を受け入れる方向で最終調整に入った。維新が16日に自民に示した12の政策項目では、議員定数削減について国会議員の1割を目標に今秋の臨時国会で法案を成立させると記されている。削減人数や衆・参、比例・選挙区の詳細は引き続き協議し、両党間で20日までの合意を目指す。関係者が17日明らかにした。「アメリカは上下院合わせて520名位だったと思う。日本は衆参で720名。人口はアメリカは3億である事を考えるとどう考えても日本は多すぎる。それに国会議員の歳費は国際的にも高いと言われている。身を切る改革には賛成、ただダラダラやっているとなし崩し的になる、一気呵成にやるべきだ!」
・10/16. フィフィ、「高市早苗下ろし」風潮に猛反論 「総理になれなかったら日本の政治は終わり」。フィフィさんは15日にXで、高市氏が前日に出席した新興企業を集めたイベントの中で、「自民党の総裁にはなったけど総理にはなれないかもしれない女と言われている、可哀想な高市早苗でございますけど」などと冗談交じりに話している動画を引用した。フィフィさんは「相変わらず、どうなる高市早苗って、メディアが騒いでるけど、ここで高市さんを引き摺り下ろすなんてあってはならない」と断言。「世論調査にも出ている通り、世間の多くが、高市総理の誕生を求めています」とつづった。また、フィフィさんは「これで、総理になれなかったら日本の政治は終わりです」とし、「そもそも根本的な選挙制度の見直しも必要かと」と問いかけていた。なお、6日に共同通信社が発表した世論調査の結果によると、高市氏が首相に就けば史上初となる女性首相の誕生は「望ましい」が「どちらかといえば」を合わせて86.5%。「日本のほぼ全部のメディアと一部の国会議員がどこを向いて政治をしてるのかものすごく疑問です。日本の事に関してはフィフィさんや金美鈴さんのほうが日本の国会議員より日本人を思う心が豊かだと思います。」
・10/17. 「高市首相」誕生の公算…維新、立憲民主と国民民主に統一候補協議の打ち切りを通告。自民党の高市総裁と日本維新の会の藤田文武共同代表は17日、連立政権の樹立に向けた2回目の政策協議に臨み、維新が実現を求める12分野の政策項目を巡り意見を交わした。両党は協議後、「大きく前進した」との認識を表明した。20日の合意を目指し、詰めの調整を急ぐ。維新は、21日召集の臨時国会での首相指名選挙に関し、立憲民主、国民民主の両党に協力の協議を打ち切ると伝え、高市氏が首相に選出される公算が大きくなった。「議員定数削減要求を自民党が受入れたとの報道もあり、事実であれば高市総理と自民-維新連立政権誕生の可能性は高くなりました。議員定数削減は国民の支持が高く、反対の党は支持を落しそうです。比例頼みの公明、共産などは一気に勢力を失い、他の少数政党も厳しい状況になろうかと思います。高市さんは支持率が高い内に衆院での与党過半数を目指し、解散に打って出る可能性もあると思います。国民民主はこれからの対応次第ですが、立憲民主と公明は蚊帳の外状態で、国民の支持は劇下がりするのではと思います」
・https://www.youtube.com/watch?v=9eASThlIPM0【高市勝利】維新が動いた!北村晴男が歓喜するとんでもない裏の動き!【高市早苗 自民党 日本維新の会 国民民主党 首班指名選挙】
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d6563b9d00645c2c9d947ad8465485ce4c3c57f/comments 高橋洋一氏 国民玉木氏は「ホップ、ステップ、肉離れ」 重要局面での“しくじり”を解説。自民党との連立交渉において「玉木さんが財務大臣で納得すれば、たぶん自民と国民が最初になって、維新もその後に一緒になった可能性が高いと思っていた」と指摘。財務大臣の“オファー”があったときに「引いてしまったというのが“肉離れ”なんでしょうね。ほんのちょっとのタイミングです」と持論を展開した。「岸田、石破で自民党から離脱した人が国民民主党等に何故票が集まったかを理解してたらこんなやらかししてない。立憲に何言われても擦り合わせようがないのに僅かでも総理になれるかもって浮ついた結果、風見鶏になって、あっちと会合こっちとも会合。結果公明党と連携強化しますって自民党から流れてきた票を全部手放すような愚行。政策の全てが都合よく通るわけでもない現状なら、自民党に恩を売ってある程度自分たちの政策を実現して国民民主党の評価を高めていけば時間はかかるかもしれんけど、この先総理になれるチャンスはあったかもな。今回のやらかしで玉木は進次郎と同じく総理にしてはいけない人物評価だと思う。」「玉木氏は、元財務官僚であり、実はザイム真理教の信者なのかもしれない。財務大臣になって、財務省と対決するのが嫌で、連携を拒否した可能性も考えられる」「石破氏と同じで、総理大臣になりたいだけの人」「隠れ財務省派」
<余談> 明治の作家、平塚雷鳥は、1911(明治44)年9月、平塚らを発起人として発行された女性だけの手による文芸雑誌「青鞜」の創刊に平塚が一晩で書きあげた。「元始、女性は太陽であった」の言葉は、後の女性運動を象徴する言葉になった。「元始、女性は実に太陽であった。真正の人であった。今、女性は月である。他に寄って生き、他の光によって輝く病人のような蒼白い顔の月である。私共は隠されて仕舞った我が太陽を今や取戻さねばならぬ」。私は「元始、女性は太陽」は、天照大神(あまてらすおおみかみ)を指してしていると考えています。天照大神は、日本神話に登場する神。『記紀』においては、太陽神、皇祖神、巫女の3つの性格を併せ持つ存在として描かれています。女神と解釈され、高天原を統べる主宰神です。神武天皇は来孫。現在は、伊勢神宮の内宮を代表として全国に祀られています。高天原を統治することになった天照大神は、日本の皇室の始祖として祀られています。大和朝廷の始まりの地は大和「奈良県」です。仕事で奈良に行ったときには、山並みや空気感が、日本の原風景のように、なぜか心地よい懐かしさを感じました。日本の天皇制は、日本を支える根幹の文化であり伝統であり信仰です。日本人の心が一つにまとまるための象徴です。天皇制が揺らいだときには、日本が崩壊するときだと信じています。グローバリスト(DS)は、天皇制を否定して、日本の文化と伝統を破壊しようとしています。この時期に「奈良の女」と言い切る女性が、政治のトップが出てきたのは歴史の必然を感じています。日本の歴史を観ると「政治が混乱している」時に、力強い女性が登場して日本をリードしています。過去の男尊女卑の封建時代に、女性が政治のトップに昇るのは、並大抵の能力と努力と精神力と覚悟ではないはずです。彼女たちは「日本三大悪女」などと表現されますが、男のやっかみです。いずれの女性も「政治の混乱」を収めようとした女性たちです。そして彼女たちの活躍は、次の時代の変革にもつながっています。
・1人目は、北条政子です。北条政子(1157-1225年)は、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝の妻で、源氏の武士政権を支えた女性です。 頼朝の死後、「尼将軍」として政治に関与し、幕府の安定を図りました。 彼女の強い意志とリーダーシップは歴史に名を残しています。伊豆の豪族「北条時政」の娘で、源頼朝が約20年間、流刑の身のまま「蛭ヶ小島」で過ごしていたことで、次第に恋仲へと発展していきます。結婚を望んでいた2人でしたが、「北条氏」が平氏の流れを汲んでいたため、敵対する源頼朝との結婚は、周囲から猛反対されました。しかし北条政子は、源頼朝と駆け落ち同然で結婚しています。それだけ北条政子が、自分の意志を貫く強い女性であったことの表れとも言えます。長男は2代将軍「源頼家」、次男は3代将軍「源実朝」です。夫も息子も「鎌倉幕府将軍」となりましが、夫と4人すべての子どもに先立たれてしまった悲劇の女性でもあります。しかし、北条政子は、それを乗り越えて権力を掴んだ女性です。源頼朝の遠縁「藤原頼経」(九条頼経)を4代将軍に招致して後見し、「尼将軍」と呼ばれています。実家の北条家を執権とし、権力を握り続けたのです。朝廷から政権を奪う形で始まった鎌倉幕府。そのため天皇家を含む朝廷側は、権力を奪回する機会を虎視眈々と狙っていました。鎌倉幕府の将軍家であった源氏は、天皇家の流れを汲む家系。しかし、源実朝の暗殺事件により源氏の血筋が絶えてしまったことで、同氏と天皇家は何の関係もなくなったのです。これを好機と捉えた82代天皇「後鳥羽上皇」は1221年(承久3年)、鎌倉幕府に仕えていた御家人達に対して同幕府を討つように命じました。これにより、「承久の乱」が勃発します。鎌倉幕府という武家政権下にあっても、変わらず絶対的な存在であった天皇、そして朝廷からの命令を受けたことで御家人達は、朝廷側と幕府側、どちらの味方に付くのか悩み、板挟み状態となったのです。このような御家人達の苦悩を慮った北条政子は、彼らを鼓舞するために一世一代の演説を行います。「これが私からの最期の言葉です」と前置きしてから始まったその演説で北条政子は、御家人達に対して次のように呼びかけました。「源頼朝公が鎌倉幕府を開いて以降、あなた達は幸せに暮らせるようになりましたね。これはすべて、源頼朝公のおかげ。その御恩は山よりも高く海よりも深いのです。しかし今、天皇や上皇をそそのかす者が現れ、幕府を討伐するという道理に合わない命令が朝廷より出されています。悪いのは上皇ではなく、その周囲の人間なのです。我々がすべきことは、残された鎌倉幕府を守り抜くこと。そして、将軍から受けた多大な御恩に報いて下さい。朝廷側に付きたい者は、今すぐここで申し出なさい」。この演説を聴いた御家人達は皆涙を流し、朝廷側に付くことを申し出た者はひとりもいなかったと伝えられています。当時の日本では、大勢の男性がひとりの女性の話に耳を傾けるのは前代未聞のことでした。このとき、御家人達が北条政子の演説を聴いて心が動かされたのは、源頼朝の没後、鎌倉幕府存立のために、北条政子が尼将軍として尽力する姿を御家人達に示していたからかもしれません。後世にまで「名言」として伝わるこの北条政子の演説によって幕府軍の結束が高まり、承久の乱は同軍が勝利を収めます。そもそも、北条政子がいなかったら、源頼朝は鎌倉幕府を開けなかったと思われます。
・二人目は、日野富子です。日野富子は1440年生まれ。公家の名門・日野家の娘で、室町幕府8代将軍「足利義政」の正妻です。1455年、16歳で足利義政の正妻となります。 義政は将軍としての職務をおざなりにし、銀閣寺を創建したり、芸術や文化に没頭したりした将軍として知られています。足利義政は子どもに恵まれなかったため、弟「足利義視」を後継者としましたが、そのとたんに日野富子が「足利義尚」を懐妊。これにより、1467年(応仁元年)将軍継承者争いとなる「応仁の乱」が勃発しました。日野富子は「山名宗全」と手を結び、足利義視・「細川勝元」軍に対抗。その結果、9代将軍・足利義尚が誕生します。応仁の乱は1477年(文明9年)まで約11年間続き、京都の街は荒れ果て、将軍の権威は失墜することになったのです。これが「富子が息子を将軍にしたがったために、応仁の乱が起きた」と批判されるゆえんです。だが、応仁の乱は、そもそも守護大名・畠山義就とその従兄弟・畠山政長の家督争いが、火種となっている。義就には山名宗全、政長には細川勝元らといった有力大名が味方したことで、争いは激化。1467年5月26日に、細川方が東軍、山名方が西軍として、全面衝突することになった。つまり、将軍跡継ぎ問題は「応仁の乱」につながった1つの原因ではあるが、富子だけに責任を問うのは違うだろう。また、頼りにならない夫にかわって動いたのは、富子である。ゴタゴタを終わらせるべく、仲違いしていた義政と義視の兄弟を和解させたうえで、西軍の好戦派である大内政弘と幕府との交渉を取り持った。その結果、大内に守護職として4カ国の所有権を持つことを認めて、官位も昇進させ、そのかわりに京からは撤退させた。そうなると、もはや戦う意味もなくなったので、畠山義就も撤退することになる。何かと表に出る女性は「悪女」とされがちだが、富子もまさにそのパターンだった。富子は利害関係の調節がうまく、「応仁の乱」でもその強みが発揮されたのだ。日野富子は「戦は金になる」と考える人で、味方の足利義尚・山名軍にはもちろん、敵の足利義視・細川勝元軍にも武器や兵糧を高利で貸し付け、関所を設けて課税もし、なんと現在価格で約60億円もの私腹を肥やしたと言われています。「金の亡者」と言われても仕方がない部分はあるが、大切なのは使い道である。富子は、戦乱で疲弊した朝廷のために、献金や献品を行ったほか、内裏の修復や新邸の築造を行っている。さらに、戦乱で焼かれた神社・仏閣などの修復も積極的に行うなど、私財を投じて、天皇家と将軍家のメンツを保ったのである。一方の夫の義政はといえば、飢饉ききんによって人々が飢えているのもおかまいなしに、3代将軍の義満が造営した「花の御所」と呼ばれる大邸宅の再建に着手。莫大ばくだいな費用をかけようしている。富子は応仁の乱で、畠山義就に撤退を促す際に、1000貫文を貸しつけている。富子は稼いだお金で、応仁の乱を終結させたのだ。これ以上の国益があるだろうか。日野富子は1505年に亡くなりますが、その死後も彼女の影響力はしばらく続きます。彼女の死後、足利家の後継問題や幕府内の権力争いが激化し、これが最終的に戦国時代の幕開けに繋がることになりました。
・三人目は、淀殿(茶々)です。淀殿は、1567年(永禄10年)生まれ。「浅井長政」と「お市の方」(織田信長の妹)の長女で、天下人「豊臣秀吉」の側室です。父・浅井長政は、織田信長に攻められて自害。母・お市の方は生き延びて、織田信長の家臣「柴田勝家」と再婚しましたが、豊臣秀吉に攻められて自害します。残された淀殿(茶々)は、豊臣秀吉に寵愛されて側室となり、豊臣秀吉の実子「豊臣秀頼」を出産。正室「ねね」(高台院)が子宝に恵まれなかったことから、淀殿(茶々)は、側室であるにもかかわらず「御台所」(みだいどころ)と呼ばれ、権勢を振るったのです。1598年(慶長3年)に豊臣秀吉は死去し、5歳にして豊臣秀頼は後継者となりますが、1600年(慶長5年)の「関ヶ原の戦い」で西軍について大敗。200万石の大大名から60万石の1大名に転落します。さらに、1614年(慶長19年)の「大坂冬の陣」、1615年(慶長20年)の「大坂夏の陣」で、豊臣秀頼は、徳川軍の総攻撃を受けて落城。豊臣秀頼は淀殿(茶々)と共に自刃し、豊臣家は滅亡したのです。淀殿が政治の矢面に立ったのは権力欲からではなく、有能な家臣がおらず、自分がするしかなかったからです。結果的に、豊臣家の滅亡により、戦国の世が完全に終わり、徳川幕府による260年以上にもわたる、太平の世に繋がりました。
・高市早苗氏は、奈良県出身です。父・大休は設備機械メーカーに勤務で営業に従事し、のち大阪営業所長を務めた。母・和子は奈良県警察に勤務していた。小学校に入る前から、教育勅語を繰り返し教えられて育った。両親は全文を暗記していたという。大学入試では神戸大学・慶應義塾大学・早稲田大学に合格した。当初、「短大に行かないなら学費を出さない」「女の子だから一人暮らしはさせられない」という親への反骨心から東京の私立大学を第一志望としていたが、学費の面で断念。親の勧めに従って神戸大学経営学部経営学科へ進学した。大学時代は実家から往復6時間かけて通学し、学費は親からの援助無しでアルバイトで稼いだ。2世議員でない、普通の会社員の娘が、日本で初めての女性総理大臣になろうとしています。ここまでの道筋は、茨の道です。総務省の陰謀や財務省の嫌がらせ、マスコミのアンチ報道、財務省「ポチ」の自民党議員や野党議員の反発。四面楚歌ともいえる状況に、普通なら挫折して議員を辞めるか。黙って「ザイム真理教」に入信することを選びそうなものです。それらのイジメともいえる圧力に負けない、強靭な精神力と信念には感服します。その信念のベースには「愛する日本を何とかしたい」という強い思いと使命感を感じます。崩壊寸前の日本を立て直す使命のために、天が使わされた人のような気がしています。日本の未来は、いま一人の女性の双肩にかかっています。
