どのロジカルシンキングの本を読んでも、帰納法と演繹法が必ず出てきます。帰納も演繹も普段は使わない言葉ですから僕には難しいです。内容も違いもよく理解できていませんので、出来るだけ簡単に書きます。
・帰納法 : 帰納とは「個々の具体的な事例から一般に通用するような原理・法則などを導き出すこと」です。帰納法とは複数の出来事とその結果から規則性を見つけます。「複数の事例の共通点を見つけ出す」⇒(だから)⇒「結論を導き出す」方法です。注意点は、前提とする個別の事例・事実が正しくても、結論が正しいことは保証されません。普遍的事実に偏った主観が入ると、論理が破綻します」があります。帰納法の間違った例として「O型のAさんは楽天的だ。O型のBさんは楽天的だ。O型のCさんは楽天的だ」だから「O型の人は楽天的だ」があります。科学的には証明されていませんが、血液型の性格診断の人気は根強いです。ビジネスでは「結論」⇒(なぜなら)⇒「事実・根拠」の順番の方が多用されます。
・演繹法 : 演繹とは「一つの事柄から他の事柄へ押しひろめて述べること」です。演繹法とは、一般論を使って出来事の結果を推測します。「一般論」⇒(だから)⇒「結論(=仮説)」を立てる方法です。注意点は、結論はあくまで「仮説」だということです「仮説」は「仮説検証」することで正しさが立証されます。また一般論が間違っていれば、導き出される結論も間違ったものになります。演繹法の中で最もよく使われるのは、三段論法です。「2つの情報を関連付けて、そこから結論を必然的に導き出す思考法」です。三段論法の一般的な構成は、「大前提」「小前提」「結論」になります。AはB、BはCのとき、AはCと表現されます。有名な三段論法の例は「人間はいつか死ぬ」→「ソクラテスは人間である」→「ソクラテスはいつか死ぬ」です。一般的かつ普遍的な事実(ルール・セオリー)を前提として、そこから結論を導きだす方法です。3段論法で導き出された結論は仮説ですので検証する必要があります。例えば、じゃんけんで「パーはグーに勝つ」⇒「グーはチョキに勝つ」だから「パーはチョキに勝つ」の結論は、だれでも間違っていることはわかります。前提が正しいと3段論法の結論は一見正しいように感じるので、誤った結論を受け入れてしまう危険性があります。
ビジネスで帰納法と演繹法のどちらを使用することが多いかと言えば、僕の経験ではプレゼンや商談の時には、帰納法の「結論」⇒(なぜなら)⇒「事実・根拠」を使ってきました。演繹法をビジネス上で使った経験はほとんどありませんが、世の中では「大前提」「小前提」は正しいが「結論」がおかしいケースは多く見かけます。政治や信仰宗教や怪しげなビジネスでは、頻繁に使われています。「大前提」「小前提」で真理のような論理展開をして、最後に強引に自分に有利な結論につなげて説得します。一見、論理的で正しい結論のように感じるだけにたちが悪いです。
簡単に言うと、帰納法は「いくつかの根拠」から「一般的な結論」を導き出す方法です。演繹法は「普遍的な一般論」から「個別の結論」を導き出す方法です。ただし、どちらも論理的に説明されているからと言って「結論」が正しい保証にはなりません。結論はあくまで仮説です。結論が本当に正しいか疑問を持つ必要があります。結論を検証して正しいことを証明する必要があります。人のことは言えませんが、人は多少おかしいと思っても自分が信じたいことを信じます。日本人は、人を疑うことが苦手な民族です。良い事でもありますが、騙されやすいです。外国人に「日本人は何であんなに簡単に振り込み詐欺に騙せれるの?」と聞かれたことがあります。
