脳を鍛える LM97

年を取ると「人の名前が出てこない」「良く知っていることがすぐに思い出せない」などが起きます。最近そんな症状が少しずつ増えているようで不安を感じています。認知症は診断される20~30年前から病的変化が始まっているそうです。認知症は現在のところ治療が困難です。しかし脳を活性化させていれば、かなり防げるそうです。
105歳で亡くなられた元聖路加国際病院委員長の日野原重明さんの100歳の時の講演を聞きました。過去の記憶も確かで立ったまま1時間以上も喋られました。驚愕の経験でした。86歳で亡くなられた渡辺昇一さんの80歳過ぎたときの講演では「今でも学び続けている。記憶力は衰えていない」と仰っていました。お二人ともとても私の比較にはなりませんが、素晴らしい方々です。
脳の140億個ぐらいの神経細胞(ニューロン)は、80歳になると20歳の時の40%まで減少するそうです。しかし近年、神経細胞自体はほとんど再生しなくても、神経と神経を繋ぐシナプスを増加させ、シナプスから送られる電気刺激を受け取るレセプターを増やすことで脳の活性化が図れて認知症の予防につながるそうです。
また、近年おとなの脳の中に分裂して神経細胞になることができる神経幹細胞という細胞が見つかりました。この神経幹細胞は胎児や新生児の脳にしかないと考えられていましたので、大きな発見です。今のところこのおとなの脳の中の神経幹細胞がなにをしているかわかっていません。脳の機能は神経細胞の数だけではなく、神経細胞間のネットワークが重要ですので、神経幹細胞が分裂して神経細胞になったとしてもネットワークまで作ってくれるかどうかはわかりません。また、最近成体の少なくとも一部の脳神経細胞(記憶に関わっている海馬の神経細胞など)にわずかながら分裂能力があることが明らかになって注目されています。また、神経科学者のサンドリーヌ・チュレ氏によれば、人は新しい脳細胞を生み出すことができるという説を発表しています。脳は年齢にかかわりなく新しいニューロンを作ることができるが、ニューロン同士で新しいつながりを作る力や酸素を運ぶ能力は衰えるということで、歳とともに認知力などが衰える理由だと考えられています。大人になると脳細胞は増えることがなく死滅する一方だというのがこれまで通説になっていました。しかしこのほど発表された研究により、人間は年齢にかかわらず生涯ずっと脳の神経細胞(ニューロン)を増やしていることが発見されています。
シナプスを増やすことで脳のネットワークが作られます。ではどうすればシナプスが増えるかと言えば、一番良い方法は脳を使う、学ぶ、考えることです。脳細胞も体の一部ですから、筋肉と同じようなものだと考えています。年をとっても、運動などで体を鍛えればある程度、筋力は維持できます。脳も鍛えれば、ある程度は記憶力などが維持できると思っています。脳も筋肉と同じで何もしなければ衰える一方ですが、鍛えれば衰えるスピードは遅くできると信じています。それには、学び続けることが、大切です。僕は寝る前の読書を習慣にしています。実はこのエッセイも脳トレのために書いています。

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