ビジネスの原理原則 LM67

僕の中の世界に通用する格好いい日本人の代表は白洲次郎さんです。あこがれの存在です。白洲さんの本に英国の基本的な考え方は「プリンシプル(原理原則)」だと書いてありました。今は市場の急激な変化と技術の急速な進歩が起きています。僕もどうしてよいか迷いながら右往左往しています。そうした時こそ、原理原則に戻って考えることが大切だと感じています。僕が考えるビジネスの原理原則はシンプルです。

存続するためには。ビジネスとして存続するためには、世の中に必要とされているか、そうでないかです。富士フィルムはどんなに良いフィルムを作っていてもニーズなくなれば売れません。僕は両国住んでいます。下駄さんが一軒あります。お相撲取りさんがいるからです。江戸時代には日本中に下駄屋さんはたくさんあったはずです。明日、必要な存在であり続けられるかが重要です。どんなに素晴らしい下駄を作ってもニーズが無ければ売れません。僕がどんなに良い研修を提供していると思っていても、お客様に求められていないのならば無価値です。

発展するためには。吉野家は、早い、安い、うまいですが、ビジネスでは、簡単、便利、安い+楽しいです。逆の表現、難しい、不便、高い+つまらないものが、市場に広がるわけがありません。今はリモートでZoomが注目されています。前職の営業の時に、採用はされませんでしたが、テレビ会議システムの見積りを2000万円で出した記憶があります。今はパソコンがネットに繋がってさえすれば無料です。ビジネスで簡単、便利、安いは重要ですが、そこでの競争、差別化はすぐに他社に追いつかれます。これからの時代は「楽しい」ことが重要です。「楽しい」の競争力は、まだあまり企業で意識されていません。「楽しい」は作ることも真似することも難しいです。これからの時代は楽しい要素がないものは流行りません。インターネットは便利以外に楽しい要素から発展しました。自粛期間中は、YouTubeで多くのバライティ―を見ました。楽しさはこれからの時代のキーワードです。子供のころは代々木に住んでいました。休みの日に両親に新宿のデパートに連れて行ってもらうのが楽しみでした。大食堂で好きなものを頼めました。おもちゃ売り場に行けばワクワクしていました。屋上には小さな遊園地とペットショップがありました。金魚やハムスターや鳥を見るのが好きでした。デパートにはしばらく行っていません。デパートで物を買うこともなくなりました。

継続するためには。当たり前ですが、ビジネスの基本は信頼です。ネットで情報はいくらでも取れますが、本当にその情報が正しいか、信頼できる相手か確認するのは難しいです。いっとき商社不要論がありました。でも僕は商社の重要性がこれから増していくと思っています。商社の役割は取引仲介機能と考えられていましたが、それだけなら今はネットで済みます。これからの商社の重要な役割は信頼を保証する与信機能や、どのようなリスクがあり、それにどう備えればよいか考えるリスクマネジメント機能です。将来が予想しづらい不確実な時代です。商社の情報分析能力は必要とされています。信頼できない企業と付き合いたいと思う人はいません。信頼できない人と友人になりたいと思う人などいません。社会の信頼に対する不安が増しています。

企業だけに限らず、人としても成功するためには、世の中に必要とされる、楽しい、そして信頼されることは、これからの社会では必須です。これ無しで、企業も個人も発展することはできません。

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